鬼畜レストラン by暴虐王さま

 都心から少し離れた閑静な住宅街にその建物はあった。外から見れば洋風の建築物でしかないが、中では特殊な宴が広げられる空間である。そんな館に今日も1人の男がやってきた。
 「小沢様。ようこそいらっしゃいました。」
 「うむ、支配人。今日も頼むよ」
 常連のVIPを出迎える支配人など、何処の高級店でも同じような振る舞いだ。
 「小沢様。今日は実は・・・」
 タキシードに身を包んだ支配人は小沢に耳打ちした。まるで特別な楽しみが用意してあるかのように・・・。
 「それはいいな。是非頼むよ」
 小沢は興奮した口調で中に入っていく。
 「かしこまりました。何時ものお部屋でお待ちくださいませ。」
 ドアは閉められ特殊な空間には緊張と興奮が駆け抜けていった。



 VIP用の個室に入った小沢はタバコをふかしながら待っている。
 「お待たせいたしました。アレが今日のメインでございます。」
 支配人の言葉と同時に台車が運びこまれた。台上のモノには白い布がかぶせられている。
 「どうぞ、ご覧下さい」
 「おぉぉ。なかなかの上玉じゃないか。支配人」
 小沢は驚嘆の声を上げ喜んでいる。その目には同居した狂気さえ表れていた。台車の上には十字架に張り付けられた少年が全裸で立っていた。口には猿轡がかまされていた。
 「本日のメインを御紹介させて頂きます。」
 「うむ」
 「これは11歳と2ヶ月の若駒でございます。まだ、射精はございません。昨日、前立腺の刺激によって調べさせていただきました。ごらんの通り発毛もまだ無く今が旬といった所でございます。」
 「うむ。そのようだな。どんなにいい食材も射精を迎えてしまっては味が格段に落ちるからな。」
 「恐れ入ります。小沢様」
 「それより、こいつの育ちはどうなのだ?育ちの悪いガキはタバコや飲酒などしておるからな。そういうヤツも格段に味が落ちる」
 「先日地方で勢いを増して商売をしていたT商事の創業社長の息子でございます。」
 支配人の説明に小沢は納得したようだった。
 「それでは本日のダンサーを御紹介させて頂きます。」
 その声と共にドアが開き、これもまた全裸の少年が連れられてきた。手は後ろにしばられ、足には暴れないように足枷の重りがつけられていた。張り付けの少年と同様、騒ぐ事が出来ないように口に噛ませモノもしてあった。
 成長途中の股間は僅かながらも髭を蓄え始めていた。
 「このガキはダメのようだだな」
 「小沢様。このガキは既に発毛も、射精も迎えております。メインとしては落ちますのでダンサーとしてお楽しみくださいませ。」
 「そのようだな」
 その時だった。お互いの姿を見つめ会った少年達はうめき声を上げた。
 「う、うぅぅっぅぅぅ」
 「がぐぁぁぁぁぁぁぁ」
 二人の少年の姿を見た小沢は怪訝そうな顔をしている。
 「この二匹は兄弟でございます。」
 「ほほう。それは愉快だな。兄弟とは・・・。宜しくたのむぞ。支配人。」
 「畏まりました」
 (何で、俺達が・・・保!大丈夫か?)
 (に、にいちゃん。俺達これからどうなるの?たすけてよぉ〜)
 少年達の想いなどこの宴には何の変化ももたらなさい。



 「先ずはダンスをご覧下さい」
 支配人はそう言い終わると太さ7センチ程の張り型を用意した。驚いてるダンサーといわれた少年の方は恐怖を目ににじませている。
 「グガギィィィィ!!」
 絶叫とも悲鳴とも言えない声が響き渡る。よほどの痛みが走ったのか重りで自由にならない脚をばたつかせる。
 「ハハハハハ、愉快だな」
 「お気に召していただけましたでしょうか?」
 「うむ。なかなかよいぞ。やはり酒にはガキの苦しむ姿が最高の肴じゃな。のう支配人?」
 「ありがとうございます。それでは是よりメインに入りますがよろしいでしょうか?」
 「そう頼もうか」
 二人の会話を聞いていた悠は怒りに震えていた。
 (こんなことして最高だって。ちくしょう。)
 自然に涙があふれてきてどうしようもなかった。
 その時信じられない光景が悠の目に飛び込んできた。斧を持った男が入ってきたのだった。
 (一体、どうなるの?兄ちゃん)
 保の心は不安に全て支配されていた。全裸を晒していると言う羞恥心さえ、恐怖の前に無くなっていた。
 支配人と呼ばれる男が注射器を持って近寄ると、小沢がたしなめた。
 「おい、支配人。それは何の注射だ?」
 「はい。これは麻酔にございます。痛みですぐショック死されては面白味がないと思いまして」
 支配人は小沢の機嫌を損なわないよう弁明した。
 「そのような物を打ったら叫びや痛みで苦しむ顔が見れないではないか?しかも肉の味が数段落ちる。すぐやめなさい」
 「た、大変失礼致しました。」
 「もし、すぐ死んでしまったとしたらそれはそれで仕方ないことだ。」
 「承知いたしました。」
 そう言い残すと注射器をしまった。
 「それでは早速取り掛からせて頂きます。おい、やれ!!」
 斧を持った男は十字架の横に立つといきなり振り上げた。
 「あ、あぁぁぁぁぁ」
 (そ、そんな、嘘でしょ?・・・やだよ。兄ちゃんたすけてぇ)
 「やげろぉ〜!!(やめろぉ〜)」
 少年達は言葉にならない叫びを上げるが、それは小沢の嗜好をさらに加速させるものだった。
 次の瞬間、斧は十字架の右手部分に振り降ろされた。
 「ぎゃぎがぁぁぁ」
 保の悲鳴とも絶叫とも言える声が支配する。
 「ハハハハハ、良いのう。これでこそ酒も進むというものだ」
 「だぼつぅ〜(保ぅ〜)」
 悠の弟を思う心などここでは一片の価値も無かった。
 腕を切り落とされ、切り口からは止めどなく血が流れる。その血を容器に採った支配人がシェイカーに注ぎ始めた。
 「小沢様。こちらをどうぞ。」
 「これは?」
 「はい。ただいまの血にウォッカ、炭酸を入れました特性カクテルにございます。」
 カクテルグラスに口をつけた小沢が少年のような驚嘆の声をあげた。
 「これはいい。生き返るような気分だ。」
 「お気に召していただけましたでしょうか?」
 「うむ」
 機嫌を損なわずに済んだ支配人は次々と命令を下す。
 (や、やめろ、このままじゃ保がぁ〜)
 切り落とされた右腕からは止まることなく血が出ている。
 弟を思う悠の気持ちなど誰もわかっていなかった。正確に言えば解かっているからこそ楽しいのであった。
 そんな中すでに片足も落とされた保は、最後の時を迎えようとしていた。
 (にいちゃん。なんか・・・目の前が暗い。それに、俺・・・もう眠いんだ)
 大好きな兄と最後の視線が合った瞬間、保の首がうなだれたのだ。
 悠は悲しみと恐怖で凍り付いてしまった。
 「簡単に死んでしまったな」
 「はい。やはり血を垂れ流しのは・・・ガキにはきつかったのかも知れません」
 「死ぬ瞬間の美しさは特別だ。」
 (こいつら・・・絶対狂ってる)
 悠はただ・・・悲しみの涙を流すしかなかった。
 「小沢様。こちらをどうぞ。」
 「これはなんだ?」
 「はい。先程の右腕をスライスし、叩いて延ばし、カルパッチョに仕上げました。オリーブオイル、バジル、塩と胡椒で味を調えました」
 器用に手首を返し、肉を口に運ぶ小沢を見て悠は背筋に冷たいものが走るのを自覚した。
 「これはうまい!!」
 舌鼓を打つ小沢はこの世の至福にひたっている。
 「煮込み料理や、ステーキはなのか?」
 「申し訳ございません。ただ今落としたばかりですので・・・来週またお越し頂ければご用意できるのですが・・・」
 「そうか、それは来週とするか・・・」
 小沢は少し残念そうな顔をするが、楽しみでもあった。
 「今日の支払いはいくらだ?来週の分も払っておく」
 「恐縮でございます。5000万でございますが・・・」
 (5000万その金があれば・・・)
 悲しみ、怒り、恐怖。すべてが狂ってる。悠は俯き・・・泣いた。
 「以外と安いな。」
 そう言い捨てると小切手を記入しないまま支配人に渡す小沢。ここには常識など存在しないのだ。
 「ありがとうございます。それより、調教部屋も用意いたしました。あれでお遊びになっては如何でしょうか?」
 「うむ、そうさせてもらおう」
 悠は先に部屋を連れ出されていた。
 (俺、一体どうなるんだよぉ〜。助けて。だれか・・・助けて)


 これから先、一体何人の少年が・・・悠はこれから・・・・。それは知ってはいるが、もう・・・とても言葉になどできない。
 狂気の宴は果てしなく続いていくのだ。いつ果てるともなく、このレストランがある限り・・・。 
     完

暴虐王さまからいただきました!!

暴虐王さまって、最近小説書き始められたんですよね?
ほんとに? 信じられない・・・

これで決定ですね、暴虐王さまは鬼畜です
間違いなし(笑)

でも、某チャットで、
「その人のサイトにあった作品を」
っておっしゃってたんで・・・

ってことは何ですか、おいらのサイト、
「鬼畜」
って事ですかい(笑)

ひどい・・・(涙)
ラブラブサイトなのに・・・
少なくとも見た目は(爆)

まぁ、否定出来ないけど(汗)>鬼畜

暴虐王さま、ありがとうございました。
またよかったら書いてくださいね>鬼畜(笑)

ところで、タイトル、なんて読むんですか(爆)
その後、文字化けしていたことが判明、修正しました(7/8)



BACK