ただならぬ二人
〜ホーム・スレイブ スピンオフ〜

この作品は、なぞむぅ文庫「ホーム・スレイブ」のスピンオフ ショートストーリーです。
一応、これだけ読んでもそれなりに楽しめる・・・かも知れませんが、「ホーム・スレイブ」をお読み頂いた上で本作品を見て頂く方が、いろいろと楽しめると思います。
注:本作品にはスカトロ表現が含まれています。苦手な方はご注意下さい。

 
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マンションのエントランスを出ると、アッキィは足早にどんどん先に行く。僕は少し小走りになってアッキィに追いつき、横に並んだ。アッキィはずっと俯いたままだった。
「大丈夫?」
僕はアッキィの顔を下から覗き込んだ。アッキィは顔を反らす。でも、僕はアッキィの目に涙がにじんでいるのをはっきりと見た。
「待てよ」
僕はアッキィの腕を掴んだ。
「うるさい」
アッキィは腕を振りほどくと、また早足で歩いて行く。
「待てって」
このまま帰る訳にはいかない。家に帰る前に、いや、アッキィと別れる前に話しておく必要があった。

中央公園の入口に差し掛かった。僕は何も言わずにアッキィの腕を掴んで、中央公園の方に引っ張った。アッキィをベンチに座らせて、僕もその隣に座った。
しばらく、二人とも何も言わなかった。でも、話しておかないと。
「あの・・・さ」
おずおずとアッキィに声を掛けた。
アッキィは何も答えない。
「さっきの・・・さ。どうする?」
僕は続けた。
「どうするって?」
アッキィが俯いたまま声を出した。
「警察に言ったりしない・・・よね?」
アッキィは答えなかった。
「ほら、警察に言ったら、僕等もヤバいし、ユッティも、親もヤバいし」
アッキィは何も言わない。
「それに、さ。警察に言うとしたら、あれも言うことになるし」
アッキィが膝の上で拳を握りしめた。
「言えばいいだろ、うんこ漏らしたって」
(違う、そんなことじゃない)
僕は今日のことを思い出した。



ユッティのマンションでそれは起こった。
僕等はあの男に騙されて、ユッティの部屋のクローゼットの中で、椅子に縛り付けられたままそれを見ていた。ユッティはあの男をご主人様と呼び、土下座してセックスをせがんでいた。そして、激しいセックス。僕等は音を立てる事も出来ず、ただそれを見ていた。
そして、クローゼットの扉が開かれ、その後は・・・
あまり覚えていなかった。思い出したくなかった。ユッティはあの男とセックスし、僕とセックスした。僕に入れられながら、アッキィのを口に咥えていた。僕もアッキィも、ユッティの中で射精した。ユッティはアッキィが漏らしたうんこを飲んだ。僕もユッティを便器にした。

学校にも塾にも来なくなった1週間くらいの間に、ユッティに何があったんだろう・・・そして今日、僕等はいったい何をしたんだろう。
あの男が言っていたのを思い出す。
『これでお前等も共犯者だからな』
あのときの表情と言葉だけは鮮明に覚えていた。



「僕は・・・ユッティに入れた。犯した。僕も・・・共犯だよ」
あの時は、なんだか混乱していて、興奮していて、訳が分からなくて・・・いつの間にかそうなっていた。夢を見ているみたいな気持ちだった。でも、あの男と一緒にユッティを犯したのは事実だ。
「そんなの、あいつにさせられただけだろ」
「アッキィだって、ユッティに舐められて出しちゃってたでしょ」
「させられたんだ」
「そうだよ。させられたんだ。でも・・・」
記憶していることが全部本当に起こった事だと言い切れる自信がなかった。いや、確かに起きた事だけど、そう認めるのが怖かったのかも知れない。記憶の中の自分がそんなことをしたというのも信じられない。そして、全てを覚えているのかどうかも分からない。
「なにがあったのか、ちゃんと覚えてる?」
アッキィは答えなかった。
「僕は・・・自信がない。あんなこと、ホントにあったなんて。それに・・・」
僕は言いよどんだ。
「それに?」
アッキィが初めて僕の顔を見た。
「正直、興奮してた」
「勃ってたもんね」
すぐにアッキィが言う。
「・・・うん」
「ばっかじゃないの、あんな時に勃つなんて」
「・・・うん」
確かに、友達があんなことをされてるのに・・・でも・・・
「でも、ユッティも」
「ユッティも勃ってたからいいって言うの?」
僕は言葉を飲み込んだ。
「みんな、頭おかしいよ」
「そうかも知れない」
むしろ、そうだったら楽なのかも知れないな、そう思った。
「僕もだけど」
少し間を置いてから、アッキィが小さくつぶやいた。

僕等はまた口を噤んだ。でも、アッキィと別れる前に、はっきりさせておかなければならないことがある。
「だから、警察には言わないほうがいいと思う」
「言える訳ないだろ、あんなことしたなんて」
アッキィは右手を上げて拳を握りしめ、それを膝に振り下ろした。
「落ち着けよ。僕等、少しおかしくなってたんだよ、あんなの見たから。それに薬も飲まされて」
「オギはいいよ。漏らしたりしなかったから」
「あんなの・・・気にするなよ」
「気にするよ。見られながらうんこ漏らして、それをあいつが・・・」
そう、ユッティはあれを飲んでいた。その記憶が信じられなかった。
「僕だって、ユッティに食べさせた・・・」
その記憶は信じたくなかった。また口を噤む。
長い沈黙の末、アッキィが言った。
「忘れよう。今日のこと、全部」
「・・・うん」
そう答えた。そう答えたけど・・・
「でも・・・さ」
忘れたくない部分もある。僕はアッキィを見た。アッキィは俯いている。肩に手を回してアッキィを引き寄せる。少し抵抗したけど、それでも引き寄せて、僕はアッキィにキスをした。ユッティがそうしたように、アッキィの口に舌を入れる。
「なにすんだよ」
アッキィは静かに言った。僕はアッキィを見つめた。そして、もう一度顔を寄せた。今度は抵抗しなかった。
「正直言うと・・・なんかさ、ずっと、どきどきしてるんだよ。あの後ずっと・・・」
アッキィの手を握る。そして、その手を自分のちんこに押し当てた。僕の勃起してるちんこに。アッキィは何も言わない。そのまま僕のを握る。僕は手を伸ばし、アッキィのちんこを握った。勃っていた。

二人とも荒い息をしながらキスを交わした。体をぴったり寄せて、お互い握りながら、何も言わずに貪るようにキスを交わしていた。さっき見たことを思い出す。体がぞわぞわする。アッキィの手を握る。アッキィも僕の手を握り返す。僕が立ち上がるとアッキィも立ち上がった。
中央公園のトイレはとてもきれいだった。そのトイレの広い個室に入る。またキスをする。ちんこを握り合い、体を撫で合う。手が震える。そんな手でアッキィのズボンのベルトを緩める。アッキィのズボンがすとんと床に落ちる。盛り上がったボクサーブリーフに手を突っ込んで、熱いアッキィに直接触れた。ドキドキする。アッキィが僕の服を脱がせる。二人とも全裸になった。
「舐めて」
僕が言うと、アッキィは僕の前にしゃがんだ。勃起した僕のちんこを口に含む。ユッティがしたように、舌を使いながら頭を動かす。
「あっ」
すぐにいきそうになってしまう。それをごまかすようにアッキィを立たせて、今度はアッキィのちんこを舐める。僕もユッティのまねをする。お尻に手を掛けて、そこを開いて穴を指で撫でる。指を入れてみる。入口から少し奥に進めると、さっきしたときのぬるぬるがまだ残っていた。それに指を絡める。ちんこを咥えたままアッキィを見上げる。アッキィは目を閉じている。指を少し動かしてみる。またアッキィを見る。少し口が開いている。僕は立ち上がって、その口にキスをする。
「入れさせて」
アッキィが答える前に、僕はアッキィの体を反転させて、お尻を突き出させた。アッキィは壁に手を突く。アッキィの穴にちんこを添えた。
「入れるよ」
そして、アッキィの体に自分の体を押し付けた。

「うぅ・・・」
アッキィが呻く。僕は構わず動く。アッキィの中が熱い。僕の体も熱いんだと思う。気持ち良い。ユッティも気持ち良かったんだろうか。きっと気持ち良かったんだと思う。たぶん、僕が思っているより遙かに気持ち良かったんだろう。だから、あんなことも出来たんだろう。
「あ、いくっ」
僕はすぐにアッキィのお尻の中で射精してしまった。今日何回目の射精だろう。でも、それで終わりにしたくなかった。僕はそのまま、アッキィのお尻の中におしっこをした。
「うう・・・」
僕は途中でおしっこを止めて、アッキィのお尻からちんこを抜いた。アッキィは床にしゃがみ込んだ。
「まだ漏らしちゃだめだよ」
アッキィの顔の前にちんこを出す。アッキィが僕を見上げる。僕が頷くと、アッキィはそれにしゃぶりついた。
「こっちも漏らさないでね」
僕はアッキィの口の中におしっこの続きをした。

おしっこ塗れでしゃがんだままのアッキィのお尻から、僕のおしっこが噴き出していた。そのおしっこは、中央公園のトイレの個室の壁に沿ってどこかに流れていく。僕はそれを目で追った。そして、しゃがんだまま俯いているアッキィを見下ろしながら言った。
「ユッティはちゃんと便器だったのに、アッキィはだめだね」
アッキィの頭と顔を、アッキィのボクサーブリーフで拭いてやった。そして、また壁に向かって立たせる。何も言わずにアッキィを抱きしめて、おしっこの臭いがするお尻に入れる。
「あ、待って」
アッキィが僕を止めようとする。
「漏れそう」
あの薬の影響がまだあるのか、それとも僕のおしっこのせいなのか、アッキィがうんこをしたがった。
「このまますれば」
僕はアッキィのお尻で動かしながら言った。
「そんな・・・無理だよ、そんなこと」
アッキィのお尻の奥まで入れる。体をアッキィに押し付ける。腰を引いて、また奥まで突く。それを繰り返す。
「あ、だ、だめ」
アッキィの中から何かが押し返してきた。むにゅっとした感触と、あの臭い。
「あ・・・」
僕の股間がアッキィのうんこに塗れた。それでも僕はお尻に入れ続ける。
「また漏らしたんだ。今日はこれで2回目だね」
アッキィの背中に言う。ぐちょぐちょという音がトイレに響いていた。
「いやだ・・・やめろよ、もう」
アッキィが後ろから抱きしめていた僕の手を引きはがそうとした。
「僕はうんこ漏らしてるアッキィ、嫌いじゃない」
自分で何を言っているのかよく分からない。あの時もこんな感じだった。アッキィの奥まで入れて、股間をアッキィのお尻に押し付ける。
「ユッティみたいになってみる?」
アッキィは何も言わない。僕はアッキィのお尻からちんこを抜く。僕の股間もアッキィのお尻もうんこ塗れになっていた。アッキィをこっちに向かせて、僕の前にしゃがませる。アッキィは俯いたまま、僕の腰に手を当てて、そこを見ようとしなかった。
俯くアッキィの髪の毛を掴んで顔を上げさせる。そのまま僕の股間に引き寄せた。アッキィの顔を両手で抱くようにして股間に押し付け、ちんこを中心に擦り付けた。アッキィの顔がうんこ塗れになる。
「ほら、ユッティみたいに食えよ」
僕は体に付いていたうんこを指ですくってアッキィの口に押し付けた。無理矢理唇の中に突っ込む。アッキィが口を開き、指を舐める。もう一度繰り返す。さらにもう一度。
そして、また指ですくう。アッキィの顔を見る。アッキィも僕を見上げる。僕は指に付いているアッキィのうんこを自分の口に入れた。アッキィが少し目を見開いた。
「なんか・・・不味い」
股間に付いているそれをてのひらで塗り広げるようにする。その手を見て、臭いを嗅ぐ。
「これがアッキィの臭いだね」
そして、その手を、指の1本1本を自分で舐める。アッキィはそんな僕をずっと見つめている。
「気持ち悪くないの?」
アッキィが立ち上がって僕に訊ねた。僕はうんこが付いた手でアッキィの腕を握る。
「気持ち悪いけど・・・アッキィのだから、なんか興奮する」
もう一度股間をてのひらで撫でて、付いたうんこを舐め取る。そして、アッキィにキスをした。口の中のうんこが唾液で溶けて、僕とアッキィの口の中で広がる。うんこ味のキス。ユッティも、こんなキスをしたんだろうか。
僕はアッキィを抱きしめた。アッキィも僕を抱きしめる。二人でうんこ塗れの体を擦り付け合い、撫で合った。うんこ塗れの手でしごき合い、最後はお互いの顔に掛け合った。

昨日までは想像も出来ないようなことを、今日、僕等は経験し、そして今、アッキィと僕の二人でもやってみた。それは、その日に僕等の身に降りかかったことを受け入れるために必要な儀式だったんだ。僕等の友達、ユッティと同じように、僕等も変態になるために。



トイレの水道でお互いの体を洗って服を着る。アッキィのボクブリはおしっこで濡れていたので、そのままトイレに捨てた。トイレから出る前に、もう一度キスをする。そして、二人で歩く。

「どうだった?」
歩きながら、僕はアッキィに訊ねた。
「なにが?」
「僕のおしっこ飲んで、自分のうんこを舐めて」
アッキィは少し考えてから答えた。
「ユッティの気持ちが少し分かった気がする」
二人で歩き続ける。しばらく経ってからアッキィに言った。
「僕も」
またしばらく無言の時間。やがて、アッキィが口を開いた。
「ユッティは、あれはあれで幸せなのかも」
僕は自分はどうだったのかを考えた。そして、アッキィはどうだったのか。なぜユッティが幸せなのかも知れないと考えたのか。そして、言った。
「じゃ、今度、アッキィを便器にしてやる」
てっきり返事は返ってこないんだと思った頃に、小さな声でアッキィが言った。
「・・・うん」



結局、僕等はユッティのことは誰にも、親にも、もちろん警察にも言わなかった。
なぜなら、ユッティはあれできっと幸せなんだって思ったから。それならそれで良いんだって思ったから。そして、いつの日か・・・
「3人で出来たらいいね」
アッキィも同じ事を考えていたようだ。僕は頷いた。そして、今日もアッキィの顔の上に跨がった。

<ただならぬ二人 〜ホーム・スレイブ スピンオフ〜 完>


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