少年の街
〜Another One〜

ジョージとチビと三木
あとがきにかえて


 あれから早くも1年が経ちました。
 2014年2月19日、「少年の街」をはじめとして多くのショタ小説を書かれていたとりさんが他界されました。


 振り返ってみると、おいらがネットで活動し始めたときから、とりさんが近くにいてくださいました。2000年、ある会員制のショタ鬼畜サイトに「マコトの日記」を投稿し始めたのがおいらのネットでの活動のスタートです。それまで、小説らしきものは全く書いたことがなく、果たしてどのように書けばいいのかすら全然分からずに、とにかく「日記形式ならなんとかなるだろう」という考えで始めたものでした。
 そんなものが、人に読んでもらえるのだろうか、読んでもらえたとしても、気に入ってもらえるのだろうか・・・いろいろと不安なスタートでした。
 そんな時、その会員制サイトの掲示板に「マコトの日記」の感想を一番最初に書き込んでくださったのがとりさんでした。

 正直、どのような内容の感想だったかは、今はもう思い出せません。
 しかしながら、その感想により、おいらの小説もどきでも読んでもらえるんだということ、そして、それを褒めてくださる方がいるんだということで、ずいぶんと励みになりました。この感想があったからこそ、その続きを書いて投稿を続けることができました。

 いま、あれからもう14年以上が経ちました。
 そして、今でもこうやって似非小説を書き続けています。

 その「書き続けるきっかけ」を与えてくださったとりさんには、当時も、今も大変感謝しています。

 また、イベントでお会いさせて頂いたり、何度か一緒にオフさせて頂いたりと、リアルでのおつきあいもさせて頂きました。
 オフではみんなでカラオケに行って、みんなほとんど歌わずに、その時間中ずっとショタ談義に花を咲かせていたことを思い出します。

 作品を読んで頂ければおわかりかと思いますが、とりさんとおいらはとてもよく似た嗜好を持っていました。これはお互いがそう感じていただけではなく、実際に直接お会いして話をして、お互いがそう認め合っていました。まぁ、作品の完成度という点においては、とりさんとおいらは雲泥の差がありますが(汗)
 そんな、ネット上でも、リアルでも『仲間』と呼べる方でした。

 今回、とりさんの1周忌ということで、何らかの形でとりさんへの感謝を示したいと考え、このような形で作品を作り、公開させて頂くこととしました。

 今回の作品は、「はじめに」にも書きましたが、とりさんの「少年の街」という作品をベースとして、その設定、世界観、登場人物等そのままに、とりさんが本編で書かれていないことを、おいらなりに「少年の街」の別の一部分として書かせて頂きました。
 などと言うと、天国のとりさんから「浅い」とか怒られそうな気がするんですが(汗)

 また、このページのデザイン等についても、とりさんのサイトの「少年の街」と同様とさせて頂いてます。さらに、作品そのものへも直接リンクさせていただきました。

 これらの作品や設定、デザイン等の流用、作品からの一部文言の流用、作品そのものへのリンク等については、とりさんと一番近しい関係を築いておられた方に事前にお話しし、了承頂いております。

 今回、この作品を見て頂いた方は、とりさんの「少年の街」も見て頂けたと思います。
 おそらくおいらのサイトに来て下さる方の多くはとりさんの小説をご存じなのではないかと思いますが、もし、とりさんをご存じない方がおられましたら、これを機会にとりさんの作品をごらんになって下さい。おいらのいい加減なお話とはちがう、リアルな世界を堪能できることと思います。
 そして、早逝されてしまったとりさんに、短い時間で結構ですので手を合わせて頂けたら、と思います。


 最後になりましたが、今回、このような形で作品を製作・公開することを快諾下さったS様、本当に有難うございました。
 

忘れることも人間にとって必要だが、
しかし記憶が絶対に消え失せないということこそ、神の配剤であろう。
線香花火のように、短く、はかなく、かすかに消えた命や、生き様も、
チビ玉や、三木や、金や、出会った様々な人々の心から、
消えることはないのだから。
とりさん 少年の街 「チビ玉とジョージ」より引用
 
2015年2月19日 なぞのむぅ大陸 むつみ


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