ある日、公彦から宅急便が送られてきた。ビデオテープ・・・ほかにはなにもなかった。 そこには、あの部屋での行為の一部始終が記録されていた。洋輔を見つけて焦る僕。洋輔の前で服を脱ぐ僕。洋輔の前で公彦のものを口でする僕。そして、洋輔を犯す僕・・・犯される洋輔の表情が、僕の脳裏に焼き付いた。 そのビデオテープが、僕の狂気に火をつけた。 僕は洋輔に手紙を出した。『すべてを話して、謝りたい。いままでのこと、全部正直に話したい』って。洋輔はその手紙を信じた。そして、あの部屋にやってきた。僕が洋輔を犯した、あの思い出の場所に。僕を信じて・・・ そこで洋輔を待っていたのは、僕と、僕のご主人様だった。僕はご主人様に縛られて、吊されて、洋輔を待っていた。洋輔は簡単にご主人様に捕まった。ご主人様は容赦なく洋輔を犯した。洋輔の泣き叫ぶ顔をみて、僕は喜びを感じた。ご主人様が洋輔を痛めつける。同じように僕もご主人様に痛めつけてもらう。洋輔が犯される。そのあと僕も犯される。この痛みを、この苦しみを、この羞恥を、洋輔も感じてるんだ、そう思うと、僕は頭がおかしくなりそうなほど興奮した。洋輔の僕を見る目がうれしかった。その目には、僕に対する怒りと絶望、僕に裏切られた悲しみ、そして、これから行われるであろう行為に対する恐怖とが入り交じっていた。そして、僕をさげすむ感情も。 |