裏・ホントの気持ち


あとがきにかえて

おいらは、普通書くときは、(恐らく、多くの人がそういうやり方をするんじゃないかと思うんですが)まず簡単なプロット書いておいて、その後肉付けしていきます。でも、この「裏・ほんきも」は、初めからある程度のものを勢いでばぁっと書きました。で、それを書き終えて、読み返してみたとき・・・正直、いやな気持ちになりました。なんか、悲惨すぎる、っていうか・・・救いがない、と感じました。基本的には、おいらはいつも、鬼小説であっても何らかの愛とか、そういうものが(形はともあれ)ベースにあるつもりでいました。でも、この小説にはそれがありません。「表・ほんきも」には明らかに愛がありますが、裏ではそれが途中から完全に欠落しました。そして、最後はただ自分のために、愛していたはずの友人を殺し、それで快感を感じてる・・・こんなもの、公開していいものか・・・ほんとにそう思いました。予告編にあるように、初めて書いたことを後悔しました。

でも、ね。おいら、あんまり深く考えないタチだから、結局この企画、これはこれでおもしろいかなって、公開しちゃいました。

だから・・・

これ読んで、いやな気分になった方もいるんじゃないかと思います。そんな方には申し訳なく思います。でも、これもおいらの妄想の一つです。自分でもいやな気分になりました。そういう部分をごまかすこともできました。でも、あえてそれはしてません。特に、13話〜15話は最初に書いたものに、あまり手を加えずに公開しています(だから、1話1話が非常に短いです)。
残念ながら(というと変かもしれませんが)これもおいらの一部です。まぁ、おいらの(普通は表面に出てこない)ダークサイドが出ている、とでも思ってください。

言ってみれば、「裏・ほんきも」は「裏・むつみ」の作品です。
あるいは、最近ラブラブ系を書く機会が多かったので、その反動なのかも・・・

誰にでも、自分ではなかなか気づかないダークサイドっていうものはあるはずです。ですから「裏・ほんきも」読んで、「むつみはこんな人間だったんだ」って決めつけないでくださいね。普段は「鬼畜も書けるラブラブ作家」なんですから(笑)

そういう意味では、屋根裏にふさわしい作品だったのでしょうね。「裏・ホントの気持ち」は・・・

もっとも、おいらが感じている違和感は、読者のみなさんに感じられないかもしれませんね。おいらだからこそ感じるものかもしれません。

なんにせよ、最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。

2001年8月25日 むつみ


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