なぞのむぅ大陸
10万Hit記念作品
あとがき・・・みたいなもの
ようやく終わりました。Seven Stories・・・ つっかれた〜(^^; まぁ、こんな萌えないお話、おいらの単なる自己満足な作品を楽しみにしていてくれた方はあまりいないとは思いますが・・・おつき合いいただきありがとうございました。 ってことで、個々のepisodeについてのコメントを・・・とか思ったんですが、今回はこのお話の構想段階のメモとか公開してお茶を濁そうかと(汗) まず最初にクローン話を書きたいなぁ、と思ったときのメモ。ごく初期の構想メモです。おいら自身にしか分からないような部分もあるかも知れないし、あと、漢字変換とかも適当なのですが、そのあたりは人にお見せするつもりのないメモとして書いたものですからご容赦下さい(^^;>コレは、以下に公開するメモ全般に言えることです(汗) 初期の構想メモ いつからか、気がついたら過去の記憶がない。というか、ひょっとしたらずっとそうだったのかも知れない。分からないけどすぎていく日常、分からないけど一緒に住んでいる人。僕はいったい・・何なの? ある日、自分に過去の記憶がないことに気が付く。僕の記憶の中にあるのは、ある時から今までの記憶だけ。そして、その最初の記憶は、普通の日常。それまで普通に過ごしてきたことを証明するような何気ない記憶。 でも・・・ 時々フラッシュバックする過去の記憶の断片。暗い夜、冷たい雨。孤独、恐怖、そして、痛み。 大勢の仲間、水・・・海? 機械 何かを叩く手・・・・そして自分。 そんな記憶の断片におびえる日々。自分は今までなにをしてきたんだろう。あの記憶はいったい何なんだろう・・・ 売られるために育てられたクローン。フラッシュバックするのはオリジナルの記憶。そして、培養されていたときの記憶。飼い主の好みにあった体に好みにあった記憶を植え付けられ、売られていく少年達。 客に困ることはなかった。臓器移植を待つわが子のためのドナーとして、労働力として、奴隷として、そして、慰み者として。 少年に課せられた過酷な運命。傷つくことも、命を失うことも 自分とおなじオリジナルから作られたクローンと逃げる少年。 しかし・・・やがて自分と同じ存在が許せなくなる。僕は・・・オリジナルだ! 息絶えたもう一人の少年を残して、暗い夜に消えていく少年。冷たい雨が降っていた。 案外長いメモですね。おいらが通常一番最初にメモするのは2、3行程度なのに。まぁ、いくつかアイデアを書き留めているって感じだったりしますが。 この段階では、prologueとepisode7にあたる部分だけだった訳です。んで、これをあれこれいじくり回したあげく、7つのストーリーに分けて、いわばオムニバス映画みたいな感じにしようということで。 で、このあと7つのお話の大まかなストーリーの構想を作って、そして、全体の流れを時系列でまとめてみたり・・・ ってことで、次は具体的に書き始める前に作った年表です。もっとも、これはそれぞれのエピソードを書く度にあれこれいじくってるので、細かい部分はその度に修正してたりしてなかったり(^^; ちなみに、初め、各エピソードはepisode○じゃなくて、ストーリー○って呼んでました。この年表のなかでは「ストーリー○」って呼び方のままですね。 |
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まぁ、細かい修正を加えてきたとはいえ、大きな流れは最初に考えた通りです。大幅に直したのは、最後のクローン復権の年くらいかな。初めは2047年の設定でした>特に意味はなかったんですが・・・ ってことで、ここから個々のエピソードについてのお話です。 個々のエピソードについては、実際に書き始める前に考えてた、初期段階での各エピソードの構想と併せて解説(?)します。 プロローグ 初期の構想 あるクローンの夢。そして覚醒。 ここである程度のルールを明確にしておく必要がある。 たとえば ・10才になったらクローン少年を識別するために印を付ける、とか。これによりなにも知らずに生きてきたクローン少年は自分の出生の秘密を知ることになる。 ・人権はないが、故意に殺害はできない→浮浪児化するクローンが増えたため、やがて所有者は処分できるように法律が改正される ・その際、クローンの権利を認めさせようという動きはあったが、爆発的な人口増加を加速させるとの意見によりその動きは縮小していく ・売買は可能。 ・自分の代わりに手軽な労働力として爆発的に普及したため、法整備が追いついていない。 10才の誕生日、少年はそれを告げられ、書類にサインする。所有者との契約書に。 契約しなかった場合は、国が引き取り、処分される。 このプロローグはとりあえず7つの話のどれでもない。 だいぶ構想とは変わってるけど、7つのお話を始めるにあたって、クローンはこんなものだよ、というのをはっきりさせるための重要なお話でした。 夢の中に出てくるクローン生成過程の記憶や、雨の中、施設に連れて行かれるあたりは、一番最初の構想のイメージそのままだったりします。 で、最初の構想では信彦はこのプロローグだけに出てくる予定だったんですが、その後、最初の構想の後半部分(自分と同じ存在が許せなくなって、一緒にいたクローンを殺しちゃうお話)についても信彦でいくべきかな、と考えて、信彦で始まり信彦で終わらせるってことでスタートさせました。 結構、Seven Storiesの中では気に入ってるお話です。 episode1 構想段階 1.子供が出来ない家庭に引き取られた悲劇(悲惨)不妊症・幸せ・子供が・邪魔者・殺せない・自殺 クローンが実用化された初期の話。 まぁ、これはそのまんまですね。これも、クローンの悲惨な運命や、命の軽さをはっきりさせておこう、ってことでこんな内容にしました。 このお話も、これ1つで終わるはずだったんですが、episode4あたりを書いている最中に、このお話に出てくる武広が、亡き兄と何らかのつながりを感じて、そして・・・みたいな話も書きたいなぁってことで、 武広をepisode6に登場させることにしました。そして、エピローグへの流れの布石となって・・・ episode2 構想段階 2.実験材料(改造)大人の成熟した体では実験できない・子供の人体を使って実験 たったこんだけです(笑) いや、このお話には、実はいろいろとあって・・・ホントは、このお話は別の(Seven Storiesに含まれていない)あるお話の裏話になるはずだったんですよ。でも、そのお話を寄稿するはずの本が遅れに遅れて・・・・・・・・どうなるんでしょうねぇ(汗) その「あるお話」は、いわば「もうひとつのSeven Stories」ってことになるんでしょうか・・・ episode3 構想段階 3.人身売買(残虐)ドレイとしてこき使われる・ひたすら凄惨な話に このあたりから構想とずれが出てきてます。ひたすら凄惨な話が思いつかなくて、苦し紛れに政治家の秘密パーティーの話とか、そのあたりでお茶を濁しちゃったというか・・・ 最初の行き詰まりでした(汗) episode4 構想段階 4.捨て子(浮浪化するクローンたち。体をうり、金品を奪い、殺し、殺される・社会問題に) これもだいぶ構想とは違いますね(汗) このエピソードは、むしろ次のepisode5の枕として書いた・・・みたいな(汗) episode3から4あたり、一番苦労した時期でした(´_`; episode5 構想段階 5.殺人ゲーム(鬼畜)(クローンに対する批判が高まる中、クローン同士を殺し合わせる大会が) 一応、構想通り・・・・ではあるけど、ホントはクローン版バトロワみたいなことしたかったんですが・・・無理(汗) 実況放送的な書き方をしてます。実は、初めSeven Storiesはそれぞれ違った書き方をしてみよう、なんて思った時があって(すぐにあきらめましたが)、episode1は日記風に、そして、どれかのエピソードでシナリオ風に書いてみたかったんですが・・・実況放送風が限界ですた(汗) episode6 構想段階 6.クローン少年と少年の交流。兄弟のように育った二人。一度は同じ夢を追うが、クローンであるが故にその夢をあきらめる。同じ夢を追う者として、少年が手助け。クローンに対する批判が高まる中、クローンであることを隠し、再び一緒に夢を目指す二人。そして、やがて二人は成功する。このお話の中の唯一のハッピーエンド。和弥一起走的世界(終結前にこのようなエピソードを入れておくのもありか?) 実は、このエピソード、初期段階では全然違う内容でした。どんな内容だったか忘れたけど(ぉ episode3あたりを書いている時から、何となく構想を見直し始めて、このエピソードも大幅に内容を見直したのが、episode4を書いているときくらい。んで、実際にできあがった話は、まただいぶ違うという・・・(汗) 「和弥一起走」(「弥」の文字、ホントは違う字です>出てこないの(汗))って知ってる人は知ってるだろうけど・・・古いPop'nの曲です。これのロングバージョンの日本語の歌詞の部分が大好きで、そんな世界を書いて見たかった・・・はずなんだけどなぁ(汗) 正直、このエピソードを書いている最中に、武広の設定(年齢ね)、大失敗だったなぁ・・・と後悔しましたが時すでに遅し(涙) episode7 構想段階 7.自我に目覚め逃げる(殺し合い)再び信彦の話。施設に引き取られた信彦は、特別な扱いを受ける。彼は浅間から作られた最初のクローンの2世代目。世界でわずか5体のうちの一人。誕生から2年後に1体が原因不明の病死、他の2体もその2年後に死亡した。従って、オリジナルAのセカンドコピーの生き残り二人のうちの一人。特別監視対象となり、施設内でもう一体のセカンドコピーと共に特別な扱いを受ける。しかし、クローン廃棄法案が可決され、研究所に残っていた二人も廃棄されることとなる。殺されたくない、逃げる二人。途中愛し合うが・・・最後は同じ存在が許せなくなる 構想メモは、episode1を書き終えたころに、信彦のお話として手を加えてます。 まぁ、もともとプロローグとこのお話が中心になって組み立てたものですから、このエピソードがほぼ構想通りというのは当たり前といえば当たり前なわけで・・・ ただ、浅間という人間の異常性(自分と同じ存在をもてあそび、犯し、そして逃がす)を少し強調したかったのと、全体的にほとんどないH風味を加えたらかなり長くなったので、3パートに分けました。 ま、要するに人間扱いされない少年、いたぶられる少年、苦悩する少年を書きたかった・・・・・と言ってしまうと身も蓋もないでつが(汗) epilogue 構想段階 構想なし これは、当初は全く書く予定がなかったんですが、episode6を書いている最中に急に書きたくなって書きました。episode6の最後に持っていくということもできたんですが、それよりはepisode7のあと、7つのお話の締めくくりとしたほうがいいと思って、エピローグとして急遽追加しました。エピローグなしのまま、Seven Stories完、としてもよかったんですが、なんとなくきちんと終わらせたい気になったもので。 まぁ、このお話があったから、episode6では、あえてあれこれ説明しなかったというか・・・epilogue読んでもわかんないかもって気もしますが(汗) 実は、前から「亡くなった者」と「その存在を感じられる少年」のふれあいみたいなもの、ちょっと書いてみたかったんです。別にクローンじゃなくても良かったんですけど。 このお話の場合は、武広が一方的に兄の愛の残り香を感じるだけですけどね。でも、そういう愛が武広をあそこまでさせたってことで・・・・そう、Seven Storiesのテーマは「愛」なんです>って、いまそう決めたんだけどね(汗) ちなみにこのepilogue、実際はepisode6を書いた直後、episode7を書く前に書き上げてます。 ってことで、一応、簡単に一言ずつコメントしましたが・・・ 最後に、各episodeの主な登場人物の相関図というか・・・こういうつながりがあったってのを図にしてみました。 |
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だいたいのつながりは読んでいただければ分かってもらると思いますが・・・episode3とepisode4のつながりは分からないでしょうね(汗) まぁ、これを見ると、(当初は意図してませんでしたが)武広がSeven Stories全体の大きな軸になっています。構想段階では、柏原信彦で始まって信彦で終わるお話で、武広はepisode1のちょい役だけのはずだったんですが・・・ このお話、「あっと驚く」ようなことは別にないんですが、武広が最後にここまでなったってのは、予想出来なかったんじゃないかと思います。ってか、おいらも予想外(笑) 前にも書きましたが、あくまで武広はepisode1のちょい役でした。episode6を書き始めた当初も、クライマックス部分のせりふ、「10年かかるか、20年かかるか30年かかるか分からないけど、必ず変えてみせるから」は主人公の「僕」、つまり医師の息子が、家族のために命を投げ出そうとしている兄に対して言うせりふの予定でした。そのはずだったのに・・・・・いつの間にか、武広がしゃしゃり出てきて、主役を食っちゃいました(笑) そして、epilogue・・・このお話は、おいらにしては珍しく、冒頭部分から順番に書いていったんですが(いつもはだいたいクライマックス部分から書き始めます)・・・最後の武広の兄に対するメッセージ、書きながら泣きそうになったのはここだけの秘密です(爆) ってことで・・・・・・・prologueを公開してから8ヶ月・・・やっと終わりました。初めは完結できるかどうか不安だったし、途中結構苦労もしたけど・・・でも、楽しかったし、今となっては"もう終わりなんだ・・・"なんて少し寂しい気分だったり(^^; このお話を書いたことで、一つのテーマに沿って、いろんな話を、それもあれこれつながり持たせたり、あるいは作者にしかわからないつながりがあったり、そういうことを考えながら書くのは、一つ一つ独立した小説を書くのとはまた違った楽しみがあることが分かりました。 いつか・・・ひょっとしたら、もう一回くらいこういうの書いてみるかも・・・たぶん書かないけど(ぉ 最後までおつき合いいただき、ありがとうございました。 次こそは・・・また萌え萌えできるお話を書きたいものです(爆) |