お願い☆サンタさん

4.エピローグ


目が覚めた。
慌てて周囲を見回す。俺の部屋の、俺のベッドの上だった。
(やっぱ、夢だったんだ・・・)
ほっとした。
(なんであんな悪夢を・・・)
のろのろと体を起こす。へんな寝相だったのか、体が痛い。ボクブリの中に手を入れて、お尻の穴を触ってみた。
「痛!!」
指を見てみると、血がべっとりと付いていた。
「まさか」
思わず声が出ていた。慌てて服を脱ぐ。ボクブリに血が付いていた。量はそんなに多くはない。でも・・・
(寝るときに履いてたのと違う・・・)
あの夢・・・俺は、いったい・・・

25日・・・クリスマスの日、学校に行く。いつもと変わらない。ただ、お尻が痛かった。
教室に入る。佑と宏がいた。いつもと変わらない。
守が机でうつむいている。いつもと変わらない。
席に着く。スマホが震える。メール着信だ。メールアプリを立ち上げる。
差出人は『サンタ』だった。そして、画像が添付されていた。サンタの腕が、俺のお尻の穴を貫いている画像だ。
俺は守を見た。守はうつむいたまま、目だけ俺を見ていた。その目が笑っていた。そして、また目が下を向く。机の下でスマホを操作していた。またメールが来た。
「夢だと思ってた?」
また守を見る。今度は顔を上げて俺を見ていた。守の口がずっと動いていた。声は出ていなかった。

俺の全身に鳥肌が立った。

<お願い☆サンタさん 完>


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