少年は目を閉じ、軽く眉間に皺を寄せている。口を少し開き、そこから体の揺れに合わせて小さな喘ぎ声が漏れている。男はそんな少年の様子を見ながら、その体に腰を打ち付ける。
「んっ」
少年は喘ぐ。もう一度、男は少年の奧を突き上げる。
「ああっ」
少年の体が軽く反り返る。
「気持ちいいのか?」
男が少年に尋ねた。
「うん、気持ちいい」
少年はかすれた声で答える。男はさらに少年の奧を突く。
「ああっ」
少年の手がシーツを掴む。男がその手を握る。
「そろそろ出すぞ」
少年はうなずく。
「中に出していいんだな」
すると、少年が目を開いた。
「聞かないでよ」
また目を閉じる。
「そうだったな」
少しだけ間があった。部屋に男が少年に腰を打ち付ける音が響いた。
「悪かったな」
男の腕を枕にしてる少年に言った。
「最初に言ったのに」
少年は少しふてくされた表情だ。
「それに、謝らないでよ」
「ああ」
男は腕を曲げ、少年の頭を抱き寄せる。
「なんで、種付けされるのにこだわるんだ?」
少年は少し頭を上げ、男の胸に下ろす。
「僕は使われたいだけ」
少年が答える。
「使われる?」
「僕は、セックスの道具だから」
男に抱き付くように腕を回し、少年が言う。
「俺は別に、道具だなんて」
「いいんだよ、僕は道具で」
少しの間、二人は何も言わない。
「僕に気を遣わないでよ。僕は性処理に使われたいんだから」
確かに、男が事前に少年から聞いていた条件の一つが、性処理道具として扱うことだった。男はその条件を喜んで受け入れた。それは男の嗜好にも合致していた。だが、こうして実際に会い、体を重ねると、なかなかそう割り切れるものではない。それくらいこの少年の容姿は男を魅了した。
少年は13才という年齢に応じた幼さを残しつつ、その体は少年らしい美しさだった。ほんの少し筋肉が発達し、でも決して大人になっていないその体。適度に日焼けし、かつ日に焼けていない下腹部から足の付け根は少し白く、その対比が艶めかしい。その顔立ちはもう子供から脱却し、少年と言うにふさわしかった。短めの頭髪。くりっとした目。かわいくもあり、かっこよくもある。そんな少年が性処理に使ってほしいと言うのだ。
「どうして?」
「その方が、犯されてるって感じだし」
「犯されたいのか?」
「そうじゃないけど、そんな感じでされたいから」
男は少し考える。恐らくこの少年の考えは、男が知っている他の少年達とは少し違うのだろう。
「愛されたいとは思わないのか?」
すると、少し少年は黙り込んだ。
「使われる方がいいかな」
そう答えた。
「なにかあったのか?」
男は少年のことが知りたくなった。
男と少年が知り合うきっかけは、ネット掲示板への書き込みだった。
男が若いセックス相手を募集する書き込みを行った。それに少年がレスを返したのがきっかけだ。最初は少年は年齢を20才と偽った。そのままやり取りが続き、会うことになり、本当の年齢が明かされたのがほんの数日前だ。そしてその時、中出しされたい、性処理道具にされたいという少年の希望も伝えられた。
その希望はともかくとして、少年の本当の年齢を聞いた後も、男の気持ち、彼と会ってセックスするという気持ちは変わらなかった。そして、今日、このホテルで初めて会い、体を重ねた。
「別に」
少年は短く答えた。
「じゃあ、質問を変えよう。今まで何人くらいの男とした?」
少し少年は考える。
「30人くらいかな」
「へえ」
男は少し驚いた。少年は確か13才。月2,3回だとしても1年くらい前から男としている、ということだろうか。
「初めてされたのは何才の時?」
あまりそういうことを聞くべきではないとは思ったが、この少年のこれまでの経験に興味をそそられた。
「小6」
また短い答えだったが、少年が付け足した。
「1年くらい前から」
ということは、小6の夏休みくらいに初体験ということだ。
「30人、みんな生で中出しされたのか?」
「みんなじゃないけど、ほとんど、かな」
少年が男の胸の上から頭を上げ、男を見た。
「その頃の僕とやりたかった?」
男は考えた。Yesでもあるし、Noでもある。いや、理性を取っ払って考えれば、間違いなくYesなんだが。
「まあな」
曖昧に答える。すると、少年が男のペニスに手を伸ばした。
「まだやれるでしょ?」
少年に握られた男のペニスはみるみる硬くなっていった。
2回目は騎乗位だった。少年が男の上に跨がり、手で男のペニスを自らのアナルに導き、その上に腰を沈めた。
「おお」
声を上げたのは男の方だった。
「気持ちいい?」
その声に反応してか、少年が男に尋ねる。
「ああ、気持ちいい」
すると、少年が男の上で動き始める。
「僕も、気持ちいいよ」
やがて少年は男の胸に手を突いて、体を揺さぶり始めた。
「ああ」
体を揺さぶりながら喘ぎ声を漏らす。今度は目は閉じていない。男をまっすぐに見ている。
「気持ちいい」
そう言いながら、少年は上半身を倒して男の顔に顔を近づける。やがて少年の唇が男の口に押し付けられる。お互い少し口を開き、舌を入れ合う。少年は尻を男の股間に押し付け、男は股間を少年の尻に打ち付ける。
「すごい、気持ちいい」
少年が口を押し付けながら言う。
「種付けされたいんだろ」
男が言うと、少年は体を起こして上下に揺さぶる速度を早める。
「ああ」
喘ぎ声が漏れる。
「気持ちいい」
男の手が少年の褐色に日焼けした太ももを撫でる。
「ああ」
口が半開きになっている。
「ほら」
男が下から突き上げる。少年の体が揺れる。
「もっと」
男は腰を少し上げ、何度も少年を突く。少年の手が自分のペニスを握り、扱き始める。
「はあぁ」
扱きながら喘ぐ。少年のペニスから先走りが溢れ、くちゅくちゅと音を立てる。
「ああ、ヤバい。イきそう」
少年が言う。
「お前がイったら、種付けしてやる」
ペニスを扱く手が早まる。ぬちゃぬちゃとした音が、少年のペニスとアナルの両方から聞こえる。
「ああっ イくっ」
少年の精液が男の首の辺りまで飛び散った。その瞬間、少年のアナルがぎゅっと締まり、男のペニスを締め付ける。
「おあ」
男も少年を突き上げた。その中で、どくどくと射精する。
「ああ、気持ち、いい」
少年はそう言うと、また男の口に唇を押し付けた。そのまま男は少年の背中に腕を回し、二人は繋がったまましばらく動かなかった。
男が少年のアナルからペニスを引き抜いたのは、さらにもう一回、少年の中で射精してからだった。
「ありがとうございました」
少年は男のペニスをしゃぶり終えて言った。
「大丈夫か?」
3回中出しした後だ。男は一応の気遣いを見せる。
「僕は性処理道具だから」
「そうだったな」
つまり、余計な気遣いは不要ということだ。
「じゃ、腹の中の俺の精液、トイレで出してこい」
しかし、少年はトイレには行かずに下着を身に着け始めた。
「出さないのか?」
すると、また少年は言った。
「気を遣わないでよ。僕は性処理道具なんだから」
下着を履き終えて、男に向き直る。
「せっかく種付けしてもらったの、出したくないし」
ほんの少し、少年が笑う。
「もったいない」
男がTシャツを着終えるのを待って、少年は近づいた。
「かなり・・・過去イチ気持ち良かったかも」
腕を広げ、ベッドの端に座った男の前に立つ。男は少年に向かって手を伸ばす。二人は抱き合い、キスを交わした。
「精液好きなのか?」
少年は首を傾げる。
「飲精も好きだとか?」
すると、少年ははっきりと首を左右に振った。
「種付けされるのが好き。僕の体が相手の人の物になったみたいに感じるし」
(それは飲精でも一緒じゃないのかな)
男はそう思ったが言わなかった。
「じゃ、俺に種付けされて、俺の物になって嬉しいか?」
「うんっ」
少年はその日一番の笑顔になった。
二人とも服を着終えてホテルの部屋を出ようとしたときだった。
「また会えますか?」
少年が男に尋ねた。
「お前は俺の物だからな。また使ってやるよ」
すると、少年はまた男に抱き付いた。
「嬉しい」
(この子は誰にでもこう言ってるんだろうな)
男は心の中で思う。しかし、今この瞬間はこの少年を信じることにした。
そして、二人はホテルの部屋を出た。
<クリームパイ 1 完> |