明るい光で目が覚めた。
陸の部屋との間の壁は黒いままだったけど、壁と天井の境目から強い光が射していた。
(今まではぼんやりと光ってる感じだったけど・・・こんなに明るくなるんだ)
直接見るとかなり明るい。まぶしさに顔をしかめる。
(そういや、陸の部屋って明るかったっけ)
黒い壁が透明になると、陸の部屋の明かりがこっちまで入ってきて明るくなっていたんだ。今まで気にしなかったけど・・・
そして、扉が重い音を立てて開いた。男が入ってきた。男は全裸で、筋肉質な体だった。そして、すごく大きいちんこが勃起していた。これまで犯してくれてた人と同じ人かどうか分からない。そもそも今までだって、何人に犯されたのかも分からない。
明るい中で、これまでと同じようにお尻に何か塗りつけられる。あの大きいので犯されると思うと、少し怖く感じる。でも、僕は勃起している。
男が後ろにまわる。僕の腰をつかむ。そして、ちんこを僕のお尻の穴にあてがう。入ってくる。僕は身構えた。
意外とそれはすんなりと僕の中に入ってきた。これまで犯されたのと同じ感じだ。ってことは・・・
(これまでもこんな大きいので犯されてたんだ)
お尻が気持ちよかった。部屋の真ん中で立ったままお尻を犯される。体の奥のじんじんが、体全体に広がっていく。
「あぁ」
気が付かないうちにあえぎ声を出していた。いや、違う。声は右の方、陸の部屋の方から聞こえた。そっちを見る。壁が透明になっていた。
「あっ」
男が僕のお尻を突き上げる。思わず声が出る。陸がこっちを見た。
(聞こえてるんだ)
そして、陸も僕と同じように部屋の真ん中くらいで男に犯されている。その向こう、大地の部屋で大地も同じようにされていた。
僕の後ろの男が、僕の腰をつかんで体を横に、陸の方に向ける。陸の向こうで大地もこっちを向いていた。そして、お尻を突き上げながら、前に進む。僕は壁に手を突こうとした。
しかし・・・壁はなかった。
前に倒れそうになった僕を、僕の後ろの男が支えてくれた。そのまま壁のあったところを越えて、陸の部屋に入る。大地も同じように近づいて来る。
「り、陸・・・」
陸も犯されながら僕を見る。
「健太・・・」
大地も僕の名前を呼んだ。僕等3人・・・3組は、陸の部屋の真ん中で向き合っていた。
(みんな、無事だったんだ)
男に犯されているこの状況を無事と言っていいのかどうか分からないけど、僕はそう思ってほっとした。みんな、お尻を犯されて、ちんこを勃起させてあえいでいる。陸が、大地が目の前にいる。僕は二人の方に顔を差し出す。陸も、大地も同じようにする。まず、僕と大地がキスをした。次に、僕と陸。そして、陸と大地。その後はもうキスと言うより、顔を寄せ合ってお互いむさぼり合った。もちろん、お尻を掘られながらなので、あえぎ声も出る。陸が両手で僕のちんこと大地のちんこをつかむ。僕も陸のちんこをつかむ。しごきあう。男が僕等の体をほとんど密着するくらいに近づけた。陸の、大地の体温を感じながら、僕は射精した。陸も、大地もほとんど同時に射精した。僕等は男にお尻を犯されながら、お互いの体に精液を掛け合った。
男はすでにいなかった。でも、僕等3人は抱き合ったまま顔をむさぼり、勃起したちんこをしごき合い、体に飛び散った精液を舐め合った。いつまでもそれを続けていたいと思った。
公園でパンを食べようとして、コンビニの袋がなくなっているのに気が付いた。
「あれ?」
「どうした?」
大地が僕に聞く。
「ない・・・」
「僕もだ」
陸も僕と同じように辺りを見回している。
「どっか置き忘れたんじゃねーの?」
大地が言った。
「お前もないじゃん」
陸が大地の方を指さす。
「あれ・・・ホントだ」
僕等はいつものように、塾の帰りにコンビニで買い物したはずだ。僕と陸はパン、大地はいつものおにぎり。そして、それをこの公園で食べてから家に帰る。でも、さっき買ったはずのパンやおにぎりがなくなっていた。僕だけじゃなくて、陸や大地も。
「なに、どうしたんだよ」
「分かんないよ」
3人ともなくしたなんて・・・
「ま、いいや。帰ろ」
脳天気な大地が言った。
「まぁ・・・なんかあんまりお腹空いてないし」
陸までそう言う。だったら、ま、いっか。
僕等は公園で別れてそれぞれ家に向かった。
「ただいまぁ」
玄関を開けた。
「健太、健太ぁ!」
お母さんが突然僕に飛びついてきた。
「どこに行ってたの、怪我してない?」
なんだかパニくっている。何がなんだか分からなかった。
途切れ途切れの説明でようやく分かったのは、僕等3人がこの1週間、行方不明だったらしいってことだった。
僕等3人は警察に連れて行かれていろいろ聞かれた。でも、3人とも何も覚えてなかった。どうやら、1週間前に塾の帰りにコンビニに寄って公園に行って、今日、その公園でコンビニで買ったパンやおにぎりがなくなっていたことに気が付くまでの間の記憶がなくなっているようだった。
3人とも怪我も何もなかったので、すぐに普通の生活に戻った。僕等は今まで通り学校に行き、塾にも行った。ただ、塾が終わったら寄り道せずにまっすぐ帰ると約束させられたけど。警察も、あの公園を頻繁に巡回することにしたようだ。
「なんか分かんないけど、大変だったみたいだね」
全く他人事のように大地が言った。学校では、僕等が行方不明だったことは伏せられていた。
「な〜んにも覚えてないし・・・別にいいんじゃない?」
僕は、気にしていなかった。そりゃ、記憶がないのはちょっと気持ち悪いけど・・・気にしても仕方がないし。
「じゃ、あとで」
僕等は家に向かった。一つだけ面倒なのは、あれから学校が終わった後、塾に行くにしてもどこかに遊びに行くにしても、必ず一度家に帰って、どこに行くか言わなきゃならないことだ。僕等3人は今日、陸の家で遊ぶことにしていた。でも、一度家に戻る。
「陸んとこで遊んでくるから」
鞄を置いて、それだけ告げて陸の家に向かった。すでに大地は来ていた。陸の部屋で一緒にゲームをする。そして・・・
なんとなく、僕は窓を見ていた。陸の顔が窓ガラスに映っている。僕はそれをずっと見ていた。陸もそれに気が付いた。窓ガラスに映る僕と目が合う。僕と陸は、ガラス越しに・・・壁越しに見つめ合っていた。体の奥がじんじんしていた。陸が、僕の膝に手を置いた。僕は陸の顔を見つめる。陸も僕を見つめている。お互いが、引き寄せられるように顔を寄せる。僕は陸の唇に僕の唇を重ねた。大地が見ている。構わなかった。大地もきっと・・・
僕等3人はキスをし合っていた。ちんこが勃起する。それを大地がズボンの上から触ってくる。僕も大地のちんこを触る。大地も勃起していた。大地のは大きかった。でも、僕はそれを知っていた。
陸が服を脱ぐ。僕も脱ぐ。大地も脱いだ。僕等は全裸になってお互い抱き合い、体を密着させ、ちんこをしごき合った。初めてのことだったけど、初めてじゃない気がした。僕等は、きっと前から互いを求め合っていたんだ。なぜそう思ったのかは分からないけど・・・・・
窓ガラスに全裸で絡み合う僕等3人が映っていた。なんとなく、そのガラスが少し明るくなったような気がした。
<room 完>
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