ハムラビ法典大賛成 by白き竜さま
−第六部−
【復讐を妨げるもの】 担任の末路を見届けて数ヵ月が過ぎた。正直担任がどうなったか興味ないし、思い出す気にもならない。 今の僕は松野グループを潰し復讐することしか考えていない。 その為に必要ならばいつでも全裸になれるし、フェラでも排泄でも何でも出来る。 オークションの進行も、愚者の末路を見に行くことも容易に出来る。 今日も大手企業の重役様との接待をしてきた。 ところが…そこで得たある情報が僕の心を締め付ける。 【〜回想〜】 『いいよ〜飛鳥くん。肌の白さやケツの絞め具合最高だね』 「あっ…そこ…あ〜ん」 『可愛い声出して』 「はぁはぁ…あっ!イッちゃう」 『私もだ。キミの中に出すよ』 「あ〜ん。熱いのがスゴい」 (…あ〜疲れる。これ位演じてればいいかな…) 慣れは恐ろしい。どんな相手でもケツでイかせてケツでイク。そんなテクは自然と身に付く。射精もある程度コントロール出来るようになり、相手の射精に併せて自分もイケる。 『ふぅ〜気持ちよかった。やっぱり飛鳥君の穴は最高だね』 「ありがとうございます」 『あっ…そう言えば、この前飛鳥君と同じ位の子を相手にしてね…』 「…その子が何か?」 『いえね…幼い兄弟に不自由ない生活を送らせる代わりに性奴隷になって、毎回複数人を相手して、かなりハードなことやってるみたいだからちょっと気になってね…』 (…貴樹の事だ) 「その子は今どうされているのでしょう?」 『指名は断トツみたいだよ。テクも凄いし。ただね…休みなく精を浴びているわけだから…身体が持つかちょっと心配で』 「…そう…です…か」 『あっ…飛鳥君には関係ない話だったね。ごめんね』 (…貴樹) 「いえ…貴重な情報ありがとうございます」 僕は松野グループに復讐を誓ってかなり汚れてきたはずなのに、貴樹を想うと苦しくなる。 【〜回想終り現在〜】 『飛鳥…飛鳥』 「えっ…はっ」 『どうした飛鳥?具合でも悪いのか?最近仕事のミスが目立つぞ』 「申し訳ございません…」 『まさか…取引先の相手に恋心でも抱いたのではあるまいな』 「いえ…そのようなことは決して」 『なら…別れた恋人のことか?』 「えっ…そっ…その様なことは」 『成程…そう言うことか』 「?」 『飛鳥!お前が今すべき事はなんだ?性奴隷…貴樹と言ったか?彼の安否と松野グループへの復讐。今のお前はどちらに気持ちが向いている?』 「僕は…」 『提供者の最期を見ても平気になり、担任のオークションまで仕切ったお前が、たかが一人の性奴隷に何故迷い苦しむ?』 「…」 『あの性奴隷は、お前の復讐に邪魔みたいだな…この際【提供者】にするか。そうすれば、お前は復讐に専念できるであろう。私もこれ以上仕事でミスをされるのも困るしな』 (…貴樹が、貴樹が提供者…貴樹が死んじゃう…) 「トーマ様…それだけは…それだけは許してください…仕事はきちんとします…罰も僕が受けます。貴樹は助けてください」 僕は泣きながら土下座をしてトーマ様にお願いをした。 しかし…その願いは…受け入れられなかった。 数日後… 僕はトーマ様の部屋に呼ばれ、過日の罰として、今日1日全裸で拘束されることになった。 トーマ様が商品や性奴隷の調教に使うバイブと鎖の付いた椅子に座る様に命じられる。 手足を固定され、椅子にセットされているバイブに股がり乳首にはクリップバイブを仕込まれスイッチが入る。目の前にあるテレビを見続けるのが罰なのだそうだ。 画面は【提供者】の最期を飾る解剖室が映されていた。 『画面をしっかり見て感じるがいい』 トーマ様は、部屋を後にした。 数分後…画面にトーマ様が写し出される。提供者の最期にトーマ様が立ち合うようだ。 しばらくして、提供者が連れてこられた。 良く見ると…白いブリーフに首輪だけ身につけた貴樹だった。 「た…貴樹」 『飛鳥、今日はお前のためだけの解剖だ。性奴隷の最期を感じながら見ていなさい』 「い…いや。やめてくださいトーマ様…お願いいたします」 『飛鳥…私に逆らうとどうなるか、その身をもって味わいなさい』 「トーマ様ぁぁぁぁ〜」 『では貴樹君、飛鳥の為に死んでもらうよ』 「…」 『まずは、ブリーフ穿いたままこの容器に小便を漏らしなさい』 「…はい…うっ…くぅっ」 小刻みに震えている貴樹の姿が映り…徐々に股のところが膨らみ、ブリーフから黄色い液が流れ始める。 【じょぼじょぼ…】 ブリーフはビショビショに濡れ、容器に尿が溜まっていった。 『よし…では貴樹君、これでお別れだ。飛鳥が君の最期を見ている。何か言いたいことはあるか?』 「飛鳥…オレのことは忘れて必ず復讐やり遂げろよ」 (…いや…貴樹が…僕のせいで…死んじゃう) 『では…貴樹君、腕を出しなさい』 差し出した腕に針が刺さる… 「じゃあな…飛鳥」 注射を打たれた貴樹は、その場で倒れ診察台に寝かされた。 (…貴樹ぃぃぃ) 寝かされた貴樹の腕に別の針が刺さり、血が抜かれ始めた。提供者は使えるものは髪の毛一本でも剥ぎ取られる… 血液や臓器を待っている人は世界中にいる。ドナー側からしたら犯罪者だろうが、姓奴隷だろうが、適合するならそれで構わない。 借金の額によって、全ての臓器、血液、皮膚や歯、髪の毛に至るまで命の全てを捧げた者をこれまでに何人も見てきた。トーマ様はやると言ったら必ずやる方だ… 僕の大切な貴樹が、殺されようとしている。 (やめてぇぇぇぇ) 僕は画面に向かって泣き叫んだ…トーマ様は、意識を失い血を抜かれている貴樹から穿いている濡れたブリーフを脱がすと、満足げに提供者の解剖室を後にした… 画面は砂嵐に変わったが、僕の心は壊れ、トーマ様に対する憎しみの感情が芽生えた。 流れ出る涙が貴樹の死への悲しみからトーマ様への怨みへと変わっていく。 ところが…ケツの中で動くバイブが僕の身体を熱くさせ、モノは既にパンパンになり、先走り液が垂れ始めている。 貴樹の死に対して感じているわけではない。でも、両手足を拘束されている状態でビンビンになっていれば、解剖される貴樹に欲情したと思われてしまう… 僕は…自分を呪った。 一時間位が経過しただろうか、画面が砂嵐から再び解剖室に切り替わり、クーラーボックスやホルマリン液の瓶などに臓器が入れられている。 (…貴樹が…死んじゃった) 僕は…何も感じなくなっており、ケツの中で動くバイブの音だけが部屋に響いていた。 【ガチャ】 トーマ様が戻ってきたようだが、今の僕は迎え入れるだけの精神力はない。 『ふっ…やはり脱け殻のようになったか…』 「…」 『だが…身体は正直だな。恋人の最期を見て見事感じているものな…』 何も答えない僕の目の前に、ブリーフを散らつかせる。 『貴樹君の小便が染み込んだこのブリーフ…欲しくはないか?彼が最期に穿いたブリーフだぞ』 「…」 僕は無言でトーマ様を睨み付けた。 『いいそ…その反抗的な眼』 トーマ様は僕を拘束している鎖を外した。そして…スーツのズボンと下着を脱ぎ捨てソファーに腰を掛ける。 『このブリーフが欲しいなら、こちらに来なさい』 僕は、取り憑かれたようにトーマ様の所へ向かう。 『飛鳥…お前の口とケツだけを使って、私を満足させてみなさい』 僕は、トーマ様に殺意を抱きそうになってしまったが、貴樹のブリーフは何としてでも手に入れたかった。 トーマ様の股間に顔を埋め、反り立つモノを口に含み首を上下に動かしながら、喉までくわえた。 (…おぇっ) 余りにも勢いよくやり過ぎ気持ちが悪くなる… (…貴樹のブリーフのため) 僕のケツはバイブで十分広がっているからローションなどは必要ない。 トーマ様に股がりモノに腰を降ろしケツの中で受け止めた。 「…くっ」 『どうした?いつも客にしているだろう?』 トーマ様は下から突き上げるように僕の中で暴れる。 「うっ…」 こんなに苦しいのは初めてだ… 貴樹が死んで自分だけ気持ち良くなる…それを身体が拒否している様な感じだと思う。 『…出来ないなら止めるか?貴樹君のブリーフは必要ないな』 「…やります」 僕は眼を閉じる。 (…僕は貴樹と交わっている) 僕は現実から目を背け、想像の中で貴樹と1つになっていると考えることにした。 すると…僕の中で暴れているのは貴樹のモノだと感じ始めた。 「あっ…はっ…あ〜ん」 気が付けば自ら腰を振って硬いものを飲み込んでいる。 『おぅ…いいよ〜飛鳥』 「あっ…スゴい…硬い…熱い」 クチャクチャと肌が擦れあう度にイヤらしい音がして、中で液が混ざり合っている。 『そろそろイキそうだ…』 「ぼ…僕も…」 『うっ…中に出すぞ』 「あっ…たっ…貴樹ぃぃぃー」 【ドクッ…ドピュ…】 トーマ様が僕の中に出したのと同時に僕も精を放った。僕の精は顔まで飛び首筋から胸にかけて流れ落ちた。 「貴樹…貴樹…たか…き…」 僕は、貴樹の名前を連呼しながらトーマ様の胸の中で意識を失っていった。 (…) 途中からの記憶が全くない… 僕は…寝具を着て寝ている。 枕元には、貴樹のブリーフが置かれていた。 (…っう…身体の至るところが痛い) 起き上がることを諦め、僕は横に置かれた貴樹のブリーフを見つめ涙した。 (…貴樹…貴樹…ごめんなさい) 何度も何度も貴樹に謝った。 【ガチャ】 『目が覚めたか?』 「…」 『どうだ気分は?』 「…」 『貴樹くんはもういない』 「…」 『貴樹くんの全てを売っても、借金が返済できていない。このままでは、兄弟に返済してもらわねばならなくなるな』 「…!そんな…」 『貴樹くんも浮かばれないな』 「…ます…」 『?』 「やります…僕が…貴樹の代わりに性奴隷を…やります」 『何を言っている?』 「貴樹の借金を僕が身体で返済します。その後、貴樹の兄弟は僕が面倒見ます」 『正気か?復讐はどうするつもりだ?』 「復讐は…貴樹の借金を返済しながらでも考えられます」 『決意は変わらないな?』 「はい…今までお世話になりました」 『全て返済したら…また戻ってこい』 「…ありがとうございました」 僕は、貴樹の代わりに性奴隷になる道を歩み始める。 『ふっ…やはりこうなったか』 【…飛鳥は優しすぎますから】 『なら…君が』 【勿論です】 『これから楽しくなりそうだ』 トーマ様の仕組んだシナリオに僕は未だ気づいていなかった。 僕は貴樹の代わりに性奴隷となって借金を返済する、松野グループより貴樹の事を選んでしまった僕の選択は正しかったのか? トーマ様の所に現れた謎の人物の存在を僕は未だ知らない。 この人物が何をするのか明らかになるのは、もう少し先の話 <第七部に続く> |