「ん・・・」
正一のベッドで少年が喘ぎ声を上げる。キスを交わし、正一のペニスを口に含む。正一はベッドに仰向けになり、少年にしたいようにさせている。やがて、少年が正一の体の上に乗る。お尻の下の正一のペニスを握り、それを自らの肛門に押し当てた。
「ああ・・・」
また少年が声を上げる。正一のペニスが温かい物に包まれる。少年の頬が紅潮している。
少年は正一の胸に手を当て、腰を上下させている。その度に小さな喘ぎ声と溜め息が漏れる。
くちゅくちゅという音。少年が汗ばむ。顔を正一に寄せて唇を押し付ける。
「ああ、気持ちいいよ」
少年が囁く。正一の両腕がその少年の背中を抱き締める。
「ああ、愛してる」
少年の体と正一の体が密着する。お互いの体温を感じる。正一は少年と体を入れ替え、仰向けになった少年の足を持ち上げる。
「はぁ」
少年が正一を見上げる。
「欲しいのか?」
少年は頷く。
「なにが欲しいんだ?」
「正一さんの、チンポ」
「俺のでどうされたいんだ?」
「僕を・・・僕の奥まで突いて欲しい」
正一は無言で腰を使い始める。やがて、その動きは大きく、早くなっていく。二人が繋がっている部分から音がする。少年の喘ぎ声が大きくなる。
そんな様子を和夫は見つめていた。正一の部屋の、正一のベッドの横に置かれた檻の中から、正一が他の少年とセックスしているのを見つめていた。
「ああ、愛してる」
正一が少年の頭を抱き締め、髪の毛をかき乱しながら言った。
(僕には言ったことないのに)
檻の中から二人を見つめながら、和夫は思う。何度もセックスし、いたぶられ、ペットにされてきた和夫は、正一から愛していると言われたことはただの一度もない。いつもそれを言うのは和夫の方だった。
しかし、今、この少年にはそれを言っている。
「僕も愛してるよ、正一」
二人はまた唇を重ね、そしてむさぼり合う。
キスの音。舌を絡め合う音。肛門で動いている音。腰を打ち付ける音。そして、少年の喘ぎ声。
「いくっ」
「うん」
正一が言い、少年が返す。そして、二人の動きが止まる。固く抱き締め合い、やがて正一が少年の頬に両手を当て、またキスをする。
「やっぱりお前が最高だ」
その言葉を聞いて、少年が正一にしがみつくようにして抱き付く。
「嬉しい」
(くやしい)
そんな二人の様子を見て、和夫は思う。あんなふうに優しくされたことはない。
(あの子と正一さんはまるで恋人同士みたい。それに比べて僕は・・・)
自分がここに、この檻の中にいることが分かっていながら、まるでその存在などないかのように二人は二人だけで愛を交わしている。それがくやしい。
そんな和夫と少年の目が合った。少年の目が笑う。それは優位に立っている者の顔だ。和夫を蔑むような笑い方だ。
「ね」
少年が正一に声をかけた。
「ん?」
「あれ」
そして少年が和夫を指差した。
「あれ、いつまで置いとくの?」
正一が和夫の方を見た。が、和夫とは目を合わさない。
「そうだな・・・」
ベッドに仰向けになっていた正一が体を起こした。
「これでも使い道はあるからな」
そのままベッドから降りて、檻の中の和夫の前に立った。
「咥えろ」
和夫はその命令に従う。すると、口の中に正一が放尿した。
「んぐ、んぐ」
正一は喉を鳴らしてそれを飲む。すると、和夫のペニスが勃起する。
「寝室に便器ってのも、結構便利だしな」
放尿し終えた正一がベッドに戻る。
「僕も使っていい?」
そんな正一と和夫の様子を見ていた少年が言った。
「もちろん。ただの便器だからな」
少年がベッドを降りる。ゆっくりと檻に近づき、その中の和夫を見下ろす。和夫は顔を伏せている。
「こっち見ろ」
少年が和夫に命じた。が、和夫は顔を上げなかった。
「ねえ、こいつ、言うこと聞かないんだけど」
すると、正一が和夫に向かって言う。
「便器は便器らしく、言うことを聞け」
和夫は顔を上げる。よく見れば、その目がわずかに潤んでいたことに気付く筈だ。だが、正一も、少年も、そんな和夫の顔には興味がなかった。
少年の小便を飲まされた後、少年に命令され、四つん這いになり、豚のように鳴き、命じられるままに肛門を見せ、彼等の前でオナニーし、そして精液を全てきれいに舐め取った。屈辱だった。正一にならそうさせられても構わない。正一は和夫の飼い主なのだから。でも、それを命じたのは少年だった、正一は、ただ、笑って見ているだけだった。いや、和夫に命令する少年を背中から抱き締め、その腹に腕を回し、抱き締めながら笑って見ている。時には少年が和夫の痴態を指差し、正一を振り返って笑う。もちろん正一も笑う。そして二人キスをする。少年の手が正一の腕にかかる。やがて、ブヒブヒ鳴きながら四つん這いで狭い檻の中を這い回る和夫を見ながら、二人は抱き合い、ベッドの上に四つん這いになった少年の肛門に挿入する。少年は四つん這いのまま和夫を見、そして和夫に見せつけるように気持ち良さそうな表情をし、喘いだ。何度も正一に愛してると告げ、正一も同じ言葉を返す。
二人が力尽き、眠ってしまった後も、和夫は四つん這いのまま、檻の中を這い回り続けた。
和夫はボロボロの服を着て、路地の奥の暗がりにしゃがんでいた。誰かが路地を和夫の方に向かって歩いてくる。その姿は逆光になってよく見えない。手が届く位まで近づいて、ようやくこれまで見たことがない男だと分かる。
「お前か?」
男が言った。和夫は無言で頷く。男はちらりと路地の入口の方を見る。そして、封筒を和夫に差し出した。
和夫はそれを受け取って中身を確かめる。約束した金額の紙幣が入っている。それをズボンのポケットにねじ込んで、別のポケットから袋に入った物を取り出し、男に差し出した。
男がそれを受け取る。これで取り引き完了、正一はそう思った。
いつもこんな感じで正一に命じられた仕事をこなしていた。受け取った金はそのまま正一に渡す。すると、その中から分け前をもらえる。正直、今は分け前なんてどうでもよかった。こうすることで正一と繋がっていられるということが、和夫がこの仕事を請け負う最大の理由になっていた。
今でも、正一はあの少年を家に連れ込み、檻の中の和夫の前で行為を続けていた。その一方で、和夫に対する虐待も続いていた。
男にクスリを渡し、その場から立ち去ろうとする和夫の腕を男が掴んだ。
「なに?」
和夫はまがりなりにも正一の、このうさんくさい街の、裏の秩序を取り仕切る組織のトップの息がかかった者だ。相手が大人でも怯む必要は全くなかった。
「金は払ってある」
男が言った。その表情には見覚えがあった。
(僕は、こいつに売られたんだ)
その表情は、正一が、和夫をいたぶる時の表情だった。それだけで、さっきの言葉の意味も、自分がどうなるのかも全て理解した。
「来い」
全てを悟った和夫は、男に手を引かれるまま、どこかに連れて行かれた。
和夫が連れて行かれたのは、街の中心から少し離れた、古い家がまだたくさん残っている辺りだった。その中の一つに男が入っていく。もちろん、手を引かれた和夫も一緒に。
家の中は散らかっていた。そして、一目でその家が何に使われていたのかが分かる。縄、鞭、途中まで使ったであろうろうそく、ローション、注射器、口枷、手錠、いろいろな張り型、そういった物が使いっぱなしのように散乱している。
「立て。立って服を脱げ」
(いきなりかよ)
その男に従って服を脱ぐ。男はその様子を見ている。その視線の前に、和夫はペニスを晒す。そこはすでに勃起していた。
「勃ってるのか」
「はい」
和夫は小さな声で答える。
「本当にマゾなんだな」
男が和夫のペニスに平手を打ち付けた。
「あっ」
和夫が腰を引く。
「動くな」
男が命じる。
「動くなよ」
男が床に散らばった物の中から何かを探す。
「いきなりがいいか、少しずつがいいか、どっちだ?」
(正一になら、じっくり責められたいけど)
「さっさとやってください」
どうせ売られたんだ。和夫は半ばヤケになっていた。
「そうか・・・そうだよな」
男が笑う。男が手を和夫の前にかざす。その手は針を摘まんでいた。
「じゃ、遠慮なく」
そして、いきなり和夫のペニスを掴んで、その針を上から突き刺した。
「ぎゃあぁ」
和夫はその手を払いのけ、しゃがみ込んだ。ペニスに突き刺さった針を抜こうとする。が、なかなか抜けない。そんなことをしている和夫の頭に鈍い衝撃があった。
和夫は気を失った。
目が覚める。
天井・・・古い家。床に仰向けになっているようだ。回りを見る。いろいろな物がたくさん散らばっている。
(そうだ・・・)
売られたことを思い出す。と同時に、ペニスに痛みを感じた。
「うぐっ」
体を起こした和夫は、自分のペニスに目を落とした。ペニスの上下から、糸のような物が出ていた。
「あっ」
記憶が戻る。男に針を刺され、その後、たぶん殴られて気絶したんだ。ペニスを摘まむ。糸は、ペニスの真ん中辺りから上下に生えているかのように見える。糸を摘まんでみた。普通の糸ではなく、釣り糸のようだ。試しに引っ張ってみる。
「いっ」
痛み。そして釣り糸は上下で繋がっている。つまり、さっきの針に釣り糸が付いていて、それがペニスを貫通したということなんだろう。
「うう・・・」
それが分かったとたん、なんだか痛みが増す。男が和夫の手を掴んで、ペニスから引き剥がす。そのまま、背中で手錠を掛けられた。
「ほら、立て」
部屋の真ん中に立たされる。釣り糸はペニスから4、50センチ程垂れている。
「覚悟はいいか?」
男が言った。その顔は笑っている。和夫の呼吸が荒くなる。ペニスが少しずつ上を向き始めた。
「すごいな、お前」
男が呆れたように言う。そして、ペニスを貫通している釣り糸を握った。
「勃起させろ。その方がやりやすい」
そう言いながら、男は軽くペニスを扱いた。同時にキスをされる。ねっとりとしたキスだ。男が和夫の体を抱くようにして体を密着させる。服越しに、男のペニスが勃起しているのを感じる。そして、それは普通の大きさではなさそうだ。
「お前を壊す。いいな」
男が和夫の体から少し離れてしゃがんだ。そして、釣り糸を引っ張り気味にする。
「動くなよ」
腕を上下に動かし始めた。それに連れて、釣り糸が和夫のペニスの中を切り裂き始めた。
「うがぁ」
和夫は思わず一歩前に踏み出した。
「あがっ」
和夫の足に痛みが走る。男は、和夫の足下に剣山を置いていた。和夫はその一つをまともに踏んづけた。剣山が足に刺さる。その間も釣り糸は上下に動かされ、ペニスが引き裂かれていく。踏ん張ろうと足を置くと剣山がますます突き刺さる。
「ぎやぁぁ」
剣山が突き刺さったままの右足を浮かせる。男はペニスの釣り糸を引っ張る。本能的に左足で飛び跳ね、何とか転ばないようにする。そして、左足にも剣山が突き刺さる。痛み。反射的に右足を突く。が、剣山が刺さったままだ。和夫の体はその場に倒れ込んだ。足の周りに置かれていた剣山のいくつかが太ももに、腹に突き刺さる。散らかった床に横たわり、体を動かすことも出来ず、呻きながら固まった。
「ほら、どうした」
釣り糸が動かされる。ペニスから血が溢れる。釣り糸によって、徐々に切り開かれていくのを感じる。そして、男が手を止める。
「さて、どれくらい行ったかな」
男が和夫のペニスを握った。そのペニスには、縦に一筋裂け目が出来ている。男がそこに指を突っ込んだ。
「ぐああ」
指がペニスを貫通した。指が入る位、釣り糸が和夫のペニスを引き裂いていたということだ。男がそのペニスの穴で指を動かす。まるで肛門に指を入れているかのようだ。そして、和夫のペニスが硬くなる。
「これで勃起するって、お前、痛くないのか?」
男が和夫の顔を見た。そして、その表情でかなりの痛みに耐えていることを察する。
「うわ、指を締め付けてきやがる」
男は和夫のペニスの裂け目から指を引き抜いた。
「こんなに締め付けられるのなら、もっと切り開いて、お前のペニスでオナニー出来そうだな」
男がまた釣り糸を掴んだ。上下の先端を掴んで、今度は素早く動かした。
「いぃぃぃ」
和夫のペニスの裂け目が広がっていく。すぐに先程の倍ほどの裂け目になった。
「ひひっ」
男が声を出して笑う。そして、下半身裸になる。
「行けるかな」
男のペニスが勃起していた。それは、すさまじく太いペニスだった。それを見せつけるようにつまんで、和夫ににじり寄る。和夫のペニスを握る。それは萎えてしまっている。
男はそのペニスを持ち上げ、自分の太いペニスに押し付けるようにした。男のペニスの先が和夫のペニスの裂け目を押し広げる。
「いぃぃ」
和夫が呻く。そのままペニスを押し付ける。
「うがぁぁ」
男は和夫のペニスを掴んで、無理矢理その裂け目にペニスを突っ込んだ。嫌な感触とともに、和夫のペニスの中程から男の太いペニスが突き出た。2つのペニスは交差し、和夫の方は萎え、男の方は勃起していた。
そのまま男は腰を振る。和夫のペニスの裂け目に男のペニスが出入りする。
「ほら、さっきみたいに勃起させて締め付けろ」
そう言いながら、男は和夫の体に刺さっていた剣山を押し込んだ。
「うぐっ」
しかし、ペニスは萎えるばかりだ。
「痛みが気持ちいいんだろ?」
剣山を抜き、和夫の体の別の部分に押し付ける。それでも勃たない。
「ちっ」
男は舌打ちする。和夫の体に刺さっていた剣山を全て取り払う。
「立て」
和夫のペニスから引き抜き、命じた。和夫は命令に従う。足の裏が痛む。床は血塗れになっている。
男が和夫のペニスを腹に押し付けるように持ち上げる。そして、その裂け目に再び挿入する。
今度は和夫は声を上げない。
「お前、可愛がられてたのに、なんで売られたんだ?」
突然そんな話を始めた。そして、和夫にキスをする。そのまま和夫の鼻を舐め、そして指でまぶたを持ち上げて眼球に舌を這わせる。
「お前みたいな奴、そうそういないってのにな」
腰を押し付ける。男のペニスが和夫のペニスの裂け目に入っていく。男が自分のペニスの亀頭を掴み、もう一方の手で和夫のペニスを自分のペニスの根元に押し付けた。
「うぐっ」
和夫の裂け目に男のペニスが根元まで入った。
「ほら、勃起させろ」
男が和夫の耳元で囁いた。またキスをする。舌を入れる。舌が絡まる。
「んっ」
和夫の喉が鳴る。男が和夫の乳首を抓る。
「あっ」
そして、その手が下がりながら、和夫の尻に回る。
「ここも散々使われてるんだろ?」
男の指が和夫の肛門に触れた。
「ああっ」
和夫の体が反応し始める。
「おお」
男が声を上げた。和夫のペニスが少し勃起し、男のペニスを締め付け始めた。男は指を舐め、和夫の肛門に差し入れた。そのまま指を動かす。それに呼応するかのように和夫のペニスが硬さを増し、男のペニスを締め付ける。
「いい感じだ」
男が腰を動かし始める。
「くっ」
和夫が苦痛を漏らす。ペニスの裂け目がさらに男の太いペニスで引き裂かれる。血が潤滑剤となって男のペニスを受け入れる。くちゅくちゅと音がしている。ペニスをペニスで犯される音。
(僕は・・・壊されていくんだ)
そして、その音が和夫を興奮させた。
「おおっすごい」
男が声を上げ、腰の動きを早めた。和夫のペニスから、血塗れの床に血が滴る。下半身を血で染めながら、男は和夫のペニスを犯し続けた。
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