I wish
〜怨望〜
えん-ぼう 【怨望】 怨みを抱くこと
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1月18日(金) 13:15 「さあ、今日はちょっといつもと違う」 俺は教壇に立ち、みんなを見回した。出席しているのは男子11人と女子12人の合計23人。欠席者が5人。まあ、問題ない。 「じゃ、机の上の物、全部カバンの中に仕舞え」 生徒達は、普通の授業じゃないことを悟る。もちろん、彼等に取って『普通じゃない授業』はいつもの授業より楽しいと相場が決まっている。ざわつきながらも皆机の上を片付けた。 「じゃ、教室の前と後ろを区切るように机を並べ替えて・・・」 がたがたと机を動かし始める。 「廊下側と窓側はそれぞれ1メートルくらい開けて、コの字のように並べろ」 教室の廊下側の壁との間に1メートルくらいの間隔を空けて、机を並べる。窓側も同じようにする。教室の後ろ側に、コの字型に並べられた机で区切られた空間が出来上がった。 「みんな、そっちに入れ」 そのコの字の空間に23人全員が入る。俺は余った机を教卓の横に2つ並べて、その手前にゴルフバッグとキャリーバッグを置いた。 「さて、これはなんでしょう」 ゴルフバッグの中から、散弾銃を取り出した。 「おぉ、ライフルだ」 小林が言った。が、すぐに小野が訂正する。 「ばーか、あれはショットガンだ」 「ほお、よく知ってるな、小野は」 俺は少し感心する。だいたい普通はライフルって言うだろう。 「M870でしょ?」 小野は興味津々だ。 「なんだ、小野はこういうのに興味あるのか」 「こいつ、ミリタリーオタだから」 小野の隣にいた菊池が小野の頭を指さしながら言った。小野と菊池は出席番号も隣同士、席も隣同士の仲の良い友達同士だ。 「小野の言う通り、これはレミントンってメーカーのM870って散弾銃だ」 「映画によく出てくるし、アメリカの警察でも使ってるよね」 小野の目が輝いている。確かにけっこうなミリタリーオタクぶりだ。 「本物?」 「まさか」 誰かが言う。その声がした方に銃口を向ける。だが、みんな笑顔のままだ。 「じゃ、女子、全員前に出て」 コの字に並べられた机を少しずらして、女子がぞろぞろと前に出てきた。 「そのまま窓際に並べ」 「順番は?」 「適当でいい」 女子が並ぶ。 「よし。じゃ、女子全員全裸になれ」 「はぁ?」 大きな声が聞こえる。田村だ。 「冗談。笑えねぇ」 田村はこんな物言いをする。気に入らない。俺は散弾銃を腰に構え、田村に向けて引き金を引いた。 大きな発砲音とその後の静寂。そして、悲鳴。 田村の体は吹っ飛び、窓にぶち当たってそのまま床に転がった。 俺は銃を天井に向けて、もう一度引き金を引いた。 「わめくな」 ウエストポーチに手を突っ込んで、弾を取り出し装填する。また腰に構えて銃口を全員に順番に向けていく。最後に窓側に並んでいた女子の一番手前、太田で止める。 「女子は全裸。早くしろ」 しかし、誰も手を動かさない。俺は引き金を引く。太田が窓に叩き付けられる。 「ひぃぃ」 悲鳴が上がる。が、銃を向けると押し黙る。 「もう一度だけ言う。女子は全裸。早くしろ」 列の真ん中くらいにいた前田が脱ぎ始めた。他の女子も慌てて服を脱ぐ。一番早く下着だけになったのは丸山だった。だが、丸山はそこで手を止めた。 「丸山、それが全裸か?」 俺は銃を向ける。丸山は下着に手を掛けた。が、動かない。男子全員が固唾を飲んで見ている。もし、普段こういうことがあったらもっと違った表情を浮かべていただろう。しかし、今はどの顔も引きつっていた。 「先生・・・」 丸山が泣きそうな声を出した。俺は引き金を引いた。 床に転がった丸山だった物を全員凝視した。ようやく、この事態が理解出来た、そんな感じだ。 「お前等の選択肢は2つ。俺の言うことを聞くか、死ぬかだ」 固まっていた女子が動き始めた。皆、下着を脱いで男子の前で全裸になった。 「よし。じゃ、そのまま窓の方を向け」 俺の方をちらちらと伺いながら、体を反転させる。俺は机の壁に囲まれている男子を見回す。教卓の横の机の上にキャリーバッグを置いて、開いた。中から段ボールの箱を取り出し、教卓と机の壁の真ん中あたりに置く。 「よし、じゃ、坂本」 坂本がびくっと体を震わせる。 「坂本、前に出ろ」 ぎこちない動きで坂本が机の壁から出てきた。 「その段ボール箱を開けろ」 段ボール箱には手錠が入っている。 「それを女子の足に掛けろ。まず全員の右足と右足にだ」 坂本が床に倒れている田村、太田、丸山の死体を避けながら、並んでいる女子の右足と右足に手錠を掛けていく。見ていて滑稽なほど、手が震えていた。 「次は左足と左足だ」 女子は残り9人。手錠は合計16個使うことになる。女子はかなり身を寄せ合った状態で一繋がりになる。これで自由に身動き出来ない筈だ。 「なんで・・・」 女子の誰かがつぶやいた。泣いているようだ。 「なんで・・・か。まぁ、理由はある」 作業を終えた坂本に、手振りで机の壁の向こうに戻るように指示する。坂本はまるで机の壁の向こうなら安全だと言わんばかりに急いで戻った。 「ま、お前等のほとんどには、とんだとばっちりだから、理由は言わない方がいいだろうな」 ちらりと吉田を見た。中尾と身を寄せ合っている。 「おい、女子。少しこっちに動け」 女子の列がぎこちなく教室の前の方に移動した。誰かが太田の死体を踏んづけたが、何も言わなかった。 「お前等、スマホとかで誰かに連絡とか警察に通報した奴もいるだろうけど」 男子の中の数名が顔を伏せる。 「別に通報したけりゃすればいい。俺は構わない」 すでに校庭の向こうの木陰に隠れるように警察の物らしき車が停まっているのには気付いていた。 「警察に外から狙撃されることもあるだろう」 俺は窓際の女子の方に近づいた。 「だから、お前等は人間の壁だ」 一番近いところに立っていた田中の髪を掴んだ。 「通報することでヤバくなるのは女子だ。俺じゃない」 女子のすすり泣く声が聞こえる。 「それに、警察がなにかすれば、男子だって見せしめのために殺すから、結局は・・・」 教卓の横の机に戻り、その上に座る。銃口を男子が集まっているところに向ける。 「通報することでリスクが増えるのはお前等だってことだ」 しばらくの間、誰も何も言わなかった。身じろぎ一つせず、静寂が教室を包んでいた。他の教室、他の先生や生徒もここで何が起きているのかはおおよそ把握しているようだ。何人かが校庭から校舎の4階にあるこの教室を見上げている。中には教室の扉の外から声を掛けてきた先生もいたが、その度に俺は散弾銃を発砲した。教室の後ろの黒板はすでに穴だらけだ。 「先生・・・」 男子の声。弱々しいその声の主は伊藤だ。 「トイレ・・・」 「だめだ」 当然だ。この教室から誰も出すつもりはない。伊藤は黙り込んだ。が、泣き声を上げ始めた。小心者で女子にも馬鹿にされる伊藤らしい。 「伊藤、トイレ行きたいんだろ、出てこい」 そう言ってやると、伊藤は素直に机の壁から出てくる。俺は躊躇なく伊藤に向けて引き金を引く。伊藤の体は机の壁にもたれかかるように崩れ落ちる。血と小便が床で混ざり合った。 俺は残りの人数を数えた。男が10人、女が9人だ。あと半分くらい減らしておきたいところだ。 「よし、じゃ・・・」 眺め回す。 「小林、出て来い」 小林が助けを求めるように周りを見回す。が、みな目を伏せる。仕方なくよろよろと立ち上がり、机の壁から出てくる。目を伏せていた奴等全員が、顔を上げて小林に注目した。 「全裸だ」 俺は小林に銃口を向けて言った。さすがに状況は飲み込めているようだ。小林は何も言わずに服を脱いだ。 「じゃ、宮崎の後ろに窓の方を向いて立て」 女子の列の一番手前にいた宮崎の後ろに立たせる。俺は3メートルほど離れた教室のほぼ真ん中から、小林の背中めがけて引き金を引いた。小林の体が宮崎にぶち当たる。そのまま小林は床に仰向けに倒れた。宮崎は窓際の床に丸まってうめいている。俺は二人に近寄った。小林の体はぼろぼろになっていた。が、宮崎の方は背中に何発かの銃傷はあったが、致命傷ではないようだ。床や壁にはほとんど弾痕はない。散弾銃といえど、この程度の距離では散弾はさほど広がらないって訳だ。 「ふぅん・・・なるほどな。この弾じゃ、2人の体はぶち抜けないんだな」 俺はうめいている宮崎の頭に銃口を向けてとどめを刺す。 「今の実験で分かった通り、この銃では2人の体は貫通出来ないってことだ」 俺は全員を見回しながら言った。 「つまり、誰かを盾にすれば、自分は死なずに済むかもな」 誰かが唾を飲み込む音が聞こえた。 俺はキャリーバッグからノートパソコンを取り出し、学校のWi-Fiに接続した。教卓の横の机にノートパソコンを置き、椅子を引き寄せて座ってネットを検索する。すでにニュースになっているようだ。学校のサーバーに接続する。監視カメラの映像を画面に表示させた。 そういえばさっきから警察が来ているはずなのに、何もしてこない。様子を見ているのか、何かを企んでいるのか、あるいは特殊部隊でも呼び寄せているのか。 「男子でスマホ持ってるやつ、手を上げろ」 すぐには誰も上げなかった。持っていない訳がない。 「死ぬか?」 すると、何人かの手が上がる。ミリタリーオタクの小野も手を上げていた。 「小野、警察に電話しろ。ハンズフリーで」 小野はすぐにスマホを操作し、警察に繋がった。そのスマホを机の壁の上に置かせる。 「俺が誰か分かるか?」 恐らく、警察もすでにある程度教室内の状況を把握しており、この通話についてもそういう部署に回るであろうことを想定しての会話だ。 「柳田利男だな」 「ああ、そうだ」 俺のことはすでに調べが付いているようだ。 「さっきから警察が来ているのは知っている。お前等、なにを企んでる?」 「お前の事を調査し、説得しようとしていた所だ」 俺はノートパソコンの監視カメラ映像を見た。特に何も映っていない。が、しばらく見ていると、黒い人影のようなものがちらりと見える。 「そう言いながら、校内にすでに何人入ってるんだ?」 「それは言えない」 (否定はしない・・・か) 俺は女子の列の先頭、田中に向けて引き金を引いた。田中の体が吹っ飛んだ。 「おい、待て」 スマホの向こうで警察が慌てて言った。 「校舎内から全員引き上げさせろ。警察関係者以外もだ」 田中の死体に近寄る。手錠に刻まれている番号を確認した。 「柴田、来い」 柴田が机の壁の中から出てくる。俺はキャリーバッグの中にある巾着袋の中身を床にぶちまけた。そこには手錠の鍵がいくつも入っていた。 「19番と63番を探せ」 そして、その鍵で田中の手錠を外させる。 「それから、小野も来い」 二人に田中の死体を抱え上げさせる。 「それを窓から投げ捨てろ」 二人は言われた通りにする。田中の死体は4階の窓から校庭の植え込みの上に落ちた。下で警察が騒いでいる。 「俺は生徒を殺すのに躊躇しない。覚えておけ」 電話の向こうでは俺が何が言いたいのか理解したようだ。女子の壁の間から校庭を見ていると、何人かが校舎から出て行くのが見えた。監視カメラ映像を確認する。動くものは見当たらない。とりあえず校舎内に人は居なくなったと思わせてる、と考えて良いだろう。俺は通話を終了させた。 (でも、どうせ数人は潜ませてるんだろ?) 俺は映像をこの教室の外の監視カメラ映像に切り替えた。廊下が見渡せる。さらに監視カメラ用ソフトを検知モードにする。このモードでは、カメラに映った映像をソフトが解析し、何か変化があったら音で知らせてくれる。つまり、誰かがこの教室に近づいたら音が鳴るって訳だ。 ここでもう一度人数を数える、女子の壁が7人。あと3,4人くらいは減っても大丈夫だろう。男子は9人。あの二人を除けば7人だ。こっちもあと3人くらい片付けられる。 「小野、いるか?」 いないはずはない。小野が机の壁の向こうで立ち上がる。 「ミリタリーオタクだったな、小野は」 俺はウエストポーチの中から散弾を一つ取り出し、小野に向かって投げた。 「本物の散弾だ。初めて見たろ?」 しかし、小野は立ったまま動かない。 「なんだ、怖くて拾うことも出来ないか」 小野はもう少し骨がある奴だと思っていた。普段の小野はクラス委員でみんなのまとめ役。スポーツ大会では率先して張り切る方だ。さっきぶち殺した伊藤は小心者で臆病で運動音痴。この二人は真逆の性格だった。 「拾えよ、小野」 体を震わせながらかがみ込む。手も激しく震えていた。ただ拾うだけ、そんなことにも2、3度失敗して、ようやく弾をつまみ上げた。 「知ってるか、バックショットっていう鹿用の散弾だ」 1、2時間前の小野なら、恐らく目を輝かせて食いついてきただろう。しかし、今の小野は見るも無惨な状態、すっかり怯えきっている。 「その中に小さい粒が27個入っている」 小野は聞いているのかどうかも分からない。 「粒の一つ一つは小さいから、それほど殺傷能力は高くない。けどな」 俺は机の壁に近づいた。そして、銃口を上げる。 「至近距離からだと」 小野はもうまっすぐ立っていられない。体ががくがくしている。俺はわざとゆっくりと小野に向かって銃を構えた。ちゃんと構えて撃つのは今日初めてだ。 その時、机の壁の奥の方で動く人影を俺は目の隅で捉えた。 「ひ、ひぃ」 小野の股間に黒い染みが広がった。と同時に、小便の臭い。 「ふん、漏らしたか」 人影がゆっくりと机を押しのけ、教室の後ろの扉に近づく。俺は銃を小野に向けながら、目の隅でその影を追った。その影の近くには吉田が座っている。今、そいつに発砲したら、吉田にも跳弾が飛ぶかも知れない。俺はぎりぎりまで待った。人影が扉にたどり着く。これだけ離れれば、吉田に当たることはないだろう。そう判断した俺は、体をひねってその人影に向けて発砲した。 「ぐへぁ」 人影は変な声を上げて、後ろの壁の隅に吹っ飛んだ。藤原だった。俺の狙いが甘かったのか、散弾は藤原の左側に少し逸れたが、それでも充分に動きは止められた。 「逃げられると思うか?」 俺は藤原に近づく。藤原は目を見開いて浅い息をしている。 「逃げようとした罰だ。そのまま苦しめ」 俺は、藤原の左足首に銃床を力一杯打ち付けた。ごきっという手応え。足首の骨が折れる。続いて右足首も同じようにする。 「はっ、はっ、はっ」 あっという間に脂汗をかいている。 (かなり痛そうだが、このまま失神することもないだろうな) そんな藤原をそのまま放置して、小野の方に向き直る。小野はほとんど動いていない。 「待たせたな、小野」 「ひ、ひぃ」 小野が床にへたり込んだ。 「情けないな。小野はもっとしっかりしてると先生思ってたぞ」 小野が後ずさる。銃口で小野を追いかける。教室の後ろの壁まで下がって、そこで手を前にかざす。 「いやだ・・・助けて」 そう小声で言った。そんな小野を見て俺は良いことを思いついた。すぐに実行に移す。 「よし。ミリタリーオタクに免じて、今は助けてやる」 そう言っても、小野の表情は変わらない。 「その代わり、女子を一人指名しろ。そいつをお前の身代わりにする」 小野は首を左右に振る。他の男子は全員目を伏せる。 「10秒以内に指名しろ。指名しなかったり、男を指名したら、身代わりはなしだ」 そして、俺はカウントダウンを始めた。 「10」 小野の体ががくがくと震える。 「9」 まるで過呼吸のような息づかい。 「8」 窓の方を見る。女子の背中を目を泳がせながら見ている。 「7」 「こ、河野」 小野は、女子の壁の一番向こう側、教室の奥に一番近いところに立っていた河野を指名した。 「ひっ」 河野の背中が一瞬のけぞった。 「河野、小野がご指名だ」 「い、いや・・・」 河野がか細いうめき声を上げる。 「小野、河野の手錠の番号を見ろ」 小野が震えながら、四つん這いで河野の足下に近づいた。 「来るな、馬鹿」 河野がわめいた。近づいてくる小野を足蹴にしようとするが、手錠に繋がれている足では届かない。 「3番と28番です」 震える声で言った。 「じゃ、その中から3と28を探せ」 床にぶちまけられたままになっている鍵を顎で指す。小野が鍵に近づく。四つん這いのままだ。 「なんでよ、小野!」 河野がわめいた。 「なんで私なんだよ」 普段の河野からは想像出来ない口調だ。 「杏奈でいいじゃん」 河野が隣の遠藤杏奈につかみかかった。 「なんで私なんだよ」 遠藤もやり返す。小野が鍵を見つけるまでの間、二人のやり取りを見物した。が、あまりにも醜い。俺は天井に向けて発砲した。二人の手が止まった。 「お前等・・・死ぬときくらいきれいに死ねよ」 小野が鍵を拾い上げた。俺の方を見る。俺は頷く。小野が河野の足下に近づく。 「来んなよ、卑怯者」 しかし、小野は河野の足を掴み、手錠を外す。そのとたん、河野は小野に襲いかかった。 机の壁が壊れた。二人は床を転げ回る。河野は全裸のまま小野を押さえつけ、馬乗りになる。死を目前にすると女でもこんな馬鹿力が出るものなのか、少し感心した。が、いい加減放置は出来ない。俺は馬乗りになっている河野の背後に近づき、後頭部を狙って引き金を引いた。 河野の頭部がはじけ飛んだ。 小野は床に座り込んだまま荒い息をしている。河野の頭部がはじけ飛ぶのを目の前で見たんだから、当分まともに動くことも出来ないだろう。 「おい、菊池。小野をそっちに連れていけ」 菊池が小野の体を机の壁の向こうに引きずり寄せた。机の壁も元に戻させる。 「人は死に際にこんなにも醜くなれるもんなんだな」 俺は遠藤に近寄る。 「無様だな」 遠藤の胸に銃口を当て、引き金を引いた。 「お前等もじきに死ぬんだから、どんな死に様がいいか、考えとけ」 残っている生徒達を見回しながら言った。 (一生の思い出になる授業が出来てるかな) 心の中で俺はそう自画自賛した。 |
【1−C 生徒名簿】 |