僕の部屋のクローゼットを開けて、その奥に隠してあるローションを取り出した。そして、もう一つ。
「これ、僕に着けて」
隠してあった首輪を陽良さんに手渡した。陽良さんが僕の顔を見る。その首輪を着けてくれる。自分の姿をクローゼットの扉の裏にある鏡で見てみた。僕の後ろに陽良さんが立つ。
「僕は陽良さんのものだよ」
鏡の中の陽良さんに向かって言う。
「今日と明日はな」
陽良さんが僕の胸に腕を回した。
「違うよ。ずっと陽良さんのものだよ」
陽良さんがキスをしてくれる。ベッドに連れて行かれる。押し倒される。
「僕を・・・使って」
僕は陽良さんにお願いした。
僕は首輪を付けられて、僕の部屋の僕のベッドで陽良さんに掘られている。体の中の熱い陽良さんを感じる。
「うれしい」
気持ちいいという感情より、そっちが先だった。陽良さんがキスしてくれる。陽良さんの首を抱き締める。
「ああ、陽良さん」
陽良さんの動きが速くなる。僕のベッドが軋む。まるで夢のようだ。
「秋矢、行くぞ」
「陽良さん、出して。僕の中に出して!」
お腹の中にじんわりと熱い感覚が広がった。
「ああぁ」
僕は射精した。初めてのところてんだった。
その後、一緒にお風呂に入った。湯船の中に一緒に入り、陽良さんに後ろから抱き締められる。
「ああ、気持ちいい」
僕は声を上げる。幸せな気分だ。
「よし、じゃあ、ここでお前のあの願いを叶えてみるか」
陽良さんが立ち上がった。
「えっ、なに?」
陽良さんが足下を指差す。
「ここに座れ」
僕は陽良さんの言う通りにする。
「おしっこ、飲みたいんだったな?」
「うん」
僕は返事した。
「ここで飲ませる。口開けろ」
正直、陽良さんのおしっこなら飲んでみたいと思っていた。でも、まだ心の準備が出来ていない。陽良さんは僕の願いを叶えてくれようとしている。
(僕がそう望んだんだろ)
意を決して僕は口を開けた。
「じゃあ、出すぞ、いいな」
目の前の陽良さんのペニスからおしっこが僕の口に注がれた。口の中にそれが溜まっていく。生暖かいおしっこの匂い。
「飲め」
途中でおしっこを止めて陽良さんが言った。僕は口を閉じた。やっぱり少し抵抗を感じる。
(でも、陽良さんのだ)
それを飲み込んだ。
「どうだ?」
少し胸がぐるぐるする感じがした。僕はうつむく。すると、その僕の頭に暖かいものが掛けられた。
「ほら、どうだ、俺のおしっこは」
しばらくそれが続き、止まる。すぐに今度はシャワーのお湯が掛けられた。
「大丈夫か?」
陽良さんが僕の体に掛かったおしっこを洗い流してくれる。やっと僕は顔を上げた。
「思ってたのと違う、美味しくない」
陽良さんが笑う。
「そりゃそうだろ、吐きそうか?」
僕は首を横に振った。
「陽良さんのだから、もっと美味しいと思ったのに」
そのまま、陽良さんが僕を洗ってくれた。僕も陽良さんの体を洗う。その後はシャワーを浴室の隅々まで掛けて、おしっこを洗い流した。
「想像と違ったよ」
バスタオルで体を拭きながら陽良さんに言った。
「おしっこだからな」
自分の体を拭き終えた陽良さんが、僕の背中を拭いてくれる。
「でも、少し飲んだな」
「飲んだよ。もう、うぇぇって感じ」
軽く抱き締められる。
「よく吐かなかったな」
僕はうなずいた。
バスタオルを洗濯機に突っ込んで、僕等は全裸でお互いの腰に手を回して僕の部屋に行く。僕のベッドで少し窮屈に体を縮めながら一緒に横になる。と、陽良さんがベッドから下りてあの写真を手に取り、またベッドに横になった。
「仲がいいんだな」
「うん」
僕の顔の前で写真を持って、一緒に見る。
「今も仲いいのか?」
「うん。親友って感じかな。左からハルちゃん、僕、冬樹」
「そうか」
陽良さんがそのまま写真を見つめる。
「ありがとうな」
陽良さんが写真を見つめながら言った。
「え?」
何に対しての「ありがとう」なのか分からなかった。陽良さんは写真を元の所に戻して、僕を背中から抱き締めた。そのまま何も言わない。
「僕、幸せだよ」
しばらくして、僕はぽつりと言った。
「ああ、俺もだ」
陽良さんもぽつりと言う。そのまま二人抱き合ったまま、時間が過ぎていった。
目が覚めた。時計を見てみると、7時前だ。陽良さんは全裸のまま、軽くいびきをかいてまだ眠っている。
陽良さんのペニスを軽く握る。その亀頭にキスをする。そっとベッドから降りて、キッチンに向かった。
エプロンを身に着けて、サンドイッチを作る。あんまり自信はなかったけど、うまく出来た方だと思う。
僕の部屋に戻る。まだ陽良さんは眠っている。ベッドの横に膝を突いて、眠ったままの陽良さんの唇に、唇を近づけた。
(よし)
『僕が陽良さんにお目覚めのキスをして起こしてあげる』を実行に移す時が来た。目を閉じ、そっと唇を押し付けた。陽良さんの鼻息が僕の頬に掛かる。そのまま唇を押し付け続ける。
「ん・・・」
陽良さんが少し声を出す。目を開いた。そのまま僕の頭に手を回し、抱えるように抱き締められる。
「陽良さん、朝だよ」
耳元でささやいた。もう一度キスをする。顔を離す。
「陽良さん、おはよ」
顔を見てにっこり笑う。陽良さんも僕の顔を見る。
「ああ、おはよう」
僕の腕を掴んでベッドに引っ張る。僕は陽良さんに抱き付くようにしてベッドに上がる。陽良さんが僕のペニスを握る。そこはあっという間に堅くなる。
「朝ご飯、出来てるよ」
キスをしながら言う。
「サンドイッチだけど」
ベッドから体を起こした陽良さんの手を引いて、リビングに連れて行った。
「こっちに座って」
椅子を引き、テーブルに座ってもらう。冷蔵庫からサンドイッチを取り出して陽良さんの前に置く。オレンジジュースをコップに注いでそれも置く。
「僕が作ったんだよ」
「へえ、秋矢が・・・」
そう言って陽良さんがサンドイッチを見る。一つ手に取った。
「食べてもいいのか?」
「もちろん。陽良さんのために作ったんだから」
それを頬張る。
「おいしい」
陽良さんが僕を見て言った。
「良かった」
少し不安だったけど、陽良さんが喜んでくれてうれしい。僕は陽良さんの隣の椅子に座り、サンドイッチを取る。
「はい、あ〜ん」
ピザの時は少し恥ずかしかったし照れくさかったけど、今はもう、普通に出来る。陽良さんも普通に口を開けてくれる。その口にサンドイッチを入れる。陽良さんがそれを囓る。その残りを僕は自分の口に入れる。
僕等は見つめ合った。お互い口をもごもごと動かしている。二人顔を寄せる。お互い抱き合い、キスをする。口と口を付け、口を開く。まず、僕の口に入っている、僕が噛み砕いたサンドイッチを舌で陽良さんの口に押し込んだ。陽良さんはそれを自分の口に入っていたサンドイッチと合わせて何回か噛み砕く。陽良さんが食べていたサンドイッチと陽良さんの唾液。それと混ざり合った僕が食べていたサンドイッチ。陽良さんが僕の首の後ろに手を回して僕の頭を強く引き寄せる。僕は口を開く。僕の口に、陽良さんの口の中のものが入ってくる。それを受け取り、噛む。また陽良さんの口に押し込む。少しこぼれて床に落ちたけど、僕等はキスをし続ける。口の中の物を交換し続ける。何度もそうやって口移しし続けて、それを少しずつ飲み込んでいく。なくなったら新しいサンドイッチに手を伸ばす。またキス。口移し。時々オレンジジュースを口に含み、それも口移しする。体にオレンジジュースが滴る。でも、僕等は全裸だ、服が汚れる心配はない。お皿のサンドイッチは残り一切れになる。僕はそれを口に入れる。
「陽良さん、立って」
口に入れたまま言った。陽良さんが立ち上がる。僕は陽良さんの後ろにしゃがんで、サンドイッチを頬張ったまま、そのお尻を開いてアナルを舐めた。立ち上がって陽良さんを見る。またキス。口移し。今度は陽良さんが僕の後ろに回ってしゃがむ。僕のアナルを舐める。そして口移し。次は、僕が陽良さんのペニスを口に入れる。もちろん、サンドイッチが口に入ったままだ。何度か頭を動かして、また立ち上がってキスをする。陽良さんが僕の前にしゃがんで同じようにする。キスをする。口の中の物を分け合う。口を強く押し付け合いながら、徐々に口の中のものを飲み込んでいく。
口の中の物がなくなった。二人ともオレンジジュースを飲む。床にサンドイッチとオレンジジュースが少しこぼれている。僕は四つん這いになってそれを舐め取ろうとした。すると、陽良さんも四つん這いになって同じように舐めてくれる。二人で床を舐めて掃除をし、四つん這いのまま顔を上げてキスをする。最後はテーブルと床をウェットティッシュできれいに拭いた。
「こんなエロい朝ご飯、初めてだよ」
お互いの体をウェットティッシュで拭きながら言った。
「他の人だったら怒られそうだな。食べ物を玩具にするなとか」
「まるでセックスしてるみたいな朝ご飯だったね」
今日は一日陽良さんと一緒にいるんだから、こんな朝食でもいいのかな、と思う。
僕は陽良さんに抱き付き、股間を擦り付けた。ペニスが勃起する。先走りを陽良さんの体に塗り付けるように腰を動かす。陽良さんは僕のお尻をわしづかみにする。
「入れて」
僕は小さく言った。
「まだだ」
陽良さんが言った。
今度は陽良さんに手を引かれて僕の部屋に行った。ベッドに座るように言われる。
「なんでも遠慮なしで良かったんだよな」
「うん」
すると、陽良さんがスマホを構えた。
「秋矢のオナニー見せてくれ」
スマホを僕に向けて言った。
「撮影するの?」
「嫌か?」
陽良さんは僕が里田先生にレイプされ、しているところを撮影されて、それで脅されて言うことを聞かさせられていたことを知っている。
でも・・・
勃起しかけているペニスを握る。陽良さんの顔を見た。陽良さんは何も言わなかった。
ベッドに仰向けに横たわり、握ったペニスをゆっくりとしごき始める。
僕はローションを指に取る。それをアナルに塗り付ける。指を1本、そこに入れる。
「アナルオナニーもしてるのか」
「うん」
指を動かし続ける。お尻でくちゅくちゅと音がする。僕の正面から陽良さんがそれを見ている。恥ずかしい。恥ずかしい筈なんだけど・・・僕は指を2本に増やした。
「陽良さん・・・」
僕はつぶやく。いつもと同じだ。いつものオナニーだ。それなのに先走りが溢れている。ペニスの先から僕のお腹まで垂れている。今日は目の前で、陽良さんが僕を見てくれている。僕は陽良さんの顔を見る。まっすぐ見る。陽良さんも僕を見る。
「気持ち、いい」
くちゅくちゅと僕のペニスを扱く音が聞こえる。きっと、陽良さんにも聞こえているはずだ。
「いやらしい音だな」
陽良さんが小さな声で言った。僕は目を瞑る。
「もっと・・・」
指を増やす。三本の指。僕の頭の中では、それは陽良さんのペニスだ。陽良さんに掘られている。実際には陽良さんは、僕の前で、陽良さんに掘られているのを想像しながらアナルオナニーをしている僕を見ている。陽良さんが僕の手を握る。その手を少し引っ張られる。指が僕の穴から抜ける。代わりに何かが入ってくる。たぶん、陽良さんの指。それが僕を犯す。ペニスを扱く。指が抜かれ、また入ってくる。
(本当に、指?)
それは陽良さんのペニスかもしれない。でも、僕は目を開けない。閉じたまま、陽良さんに何をされているのかを想像する。陽良さんが僕をどう使っているのか想像する。
「気持ちいい」
僕はつぶやく。僕と陽良さんの間ではいつものありきたりな言葉。でも、それしか出て来ない。ベッドに横になっている僕の頭の周りが少し沈む。陽良さんがベッドに上がったんだ。
「舐めろ」
顔の上に押し付けられる。陽良さんのお尻だ。舌を伸ばす。陽良さんのアナル。そこを舐める。何度も舌を往復させる。
「気持ちいいよ、秋矢」
顔に体重を掛けられる。息を大きく吸い込む。僕の陽良さん。僕の陽良さんのアナル。
と、陽良さんが僕から離れた。目を開く。僕のベッドの上で仰向けになっている。
「秋矢、入れてくれ。今度はちゃんとな」
ベッドの上に転がっていたローションを掴んで陽良さんににじり寄った。前にした約束。今度はちゃんと陽良さんに入れるって約束。それを覚えててくれて、僕を求めてくれる陽良さん。陽良さんのアナルにローションを塗る。僕のがちがちに勃起しているペニスにも。陽良さんの足に手を掛けて、陽良さんのアナルにペニスを押し当てる。
「いくよ」
「ああ」
僕は腰を少し突き出す。陽良さんのアナルが僕を受け入れてくれる。ゆっくりとその中に入る。暖かい。いや、熱い。陽良さんの熱い内側が僕を包んでくれる。
「ああ、気持ちいい」
呻くように僕は言う。そして、腰を動かす。最初はゆっくり。でも、すぐに早くなる。
「ああ、いいよ、秋矢」
気持ちいい。たぶん、陽良さんも気持ちいいんだと思う。陽良さんのペニスから先走りが溢れている。僕はそれを指ですくって舐める。体を陽良さんに押し付ける。陽良さんの背中が少し丸まって、お尻が浮く。膝を少し前に進めて、陽良さんの体に僕の体を押し付ける。
「奥まで入ってる」
腰を動かす。いや、勝手に動く。ぐちゅぐちゅと音がする。
「秋矢、もっと激しく」
足を伸ばして陽良さんのお尻にのしかかる。腰を振る。腰を打ち付ける。パンッと音がする。それを何度も繰り返す。僕の部屋の僕のベッドで陽良さんに入れている。陽良さんを掘っている。僕の大切な陽良さん。僕の・・・
「あ、イくっ」
陽良さんのお尻に腰を押し付ける。陽良さんの奥で射精する。見えないけど分かる。僕は大量の精液を陽良さんの中に出している。
「秋矢が中でイってるの、感じる」
陽良さんに腰を押し付けたまま、陽良さんの胸に頬を押し当てる。
「気持ちいいよ、陽良さん」
陽良さんが僕の背中に腕を回す。
「今度はちゃんと掘ってくれたな」
頭を撫でてくれる。
「うん・・・約束、果たせたね」
「ああ、うれしいよ」
陽良さんが体を起こした。
「交代だ」
陽良さんが僕に入ってきた。何度も激しく掘られ、ペニスを扱かれ、フェラされ、僕の穴の奥で、口で、体で陽良さんの精液を受け止めた。
僕等はもう勃たなくなるまで愛し合った。
僕等二人はすっかり満足してベッドで抱き合って横になっていた。もうどれだけ触っても陽良さんのペニスは堅くならないし、僕だってそうだ。
「幸せ」
僕はつぶやいた。
「ああ、俺もだ」
陽良さんもそう言ってくれる。そんな陽良さんの腕を取る。
「陽良さんと結婚出来たらなぁ」
陽良さんの奥さんは、もう10年近く前に病気で亡くなった、ということは前に聞いていた。
「同姓婚出来たとしても、まだ数年は無理だな、お前の年齢じゃ」
陽良さんは真面目に返事してくれる。
「じゃ、僕が結婚出来る年齢になったら、結婚してくれる?」
「その時、お前がまだそう思ってくれてるならな」
陽良さんの腕を枕にする。
「約束だからね」
陽良さんにキスをした。
「そういえば、陽良さん、お子さんいるんでしょ?」
「ああ」
それも前に聞いたことがある。ただし、子供がいるってことだけだ。
「どんな子なの?」
いずれ、陽良さんと結婚したら僕の子にもなる訳だから、この際聞いておきたい。
「お前と同い年の男の子だよ」
「へぇ」
(同い年の奴が、僕の子になるのか・・・)
少し複雑な気分だ。
「ここだと、校区は同じなんじゃないかな」
「え、じゃあ、同じ学校ってこと?」
頭を上げて尋ねた。
「そうかもしれないな。学年も同じだろうし」
ちょっと驚いた。ひょっとしたら、陽良さんの子と同じ学校で、同じクラスだったりする可能性もあるかもしれない。
「なんて名前?」
ちょっとドキドキしながら尋ねた。
「今はまだ聞かない方がいいんじゃないか? もしウチの子と友達だったりしたら、ちょっと気まずくなるかもしれないし」
そうかもしれない。友達だったとしても、そうじゃなかったとしても、同じ学校で同じ学年の奴のお父さんとこういう関係だという可能性があるってことは、やっぱりちょっと・・・
「まあ、子供の話は忘れろ」
「うん」
(でもなぁ)
将来的には本気で陽良さんと結婚したいと思ってる。そしたら、同い年の、ひょっとしたら友達かもしれない奴が僕の子供になる訳だ。
「なんだか変な気分」
そうつぶやくと、陽良さんは笑って僕を抱き締めた。
辺りがすっかり暗くなって、お別れする時間が近づいてきた。
「ねえ、やっぱり、今日も泊まって欲しいな」
僕は少し甘えてみた。実際、このまま陽良さんと別れて一人で夜を過ごすのは凄く寂しい。
「約束は約束だ。そこはきちんとわきまえないとな」
もちろんそうだろう。分かってる。でも・・・
「寂しいよ」
スーツを着て、帰り支度を整え、玄関に立った陽良さんの背中に抱き付いた。
「意外と甘えん坊なんだな、秋矢は」
そう言うことで僕に諦めさせようとしたんだ、ということは分かっている。
「でも、ホントに寂しいんだもん」
背中から陽良さんのお腹に回していた僕の腕が振り解かれた。
「じゃあ、今度、俺の家に来るか?」
「え?」
それはただ、僕をなだめるために言っただけだと思った。
「秋矢の家に招待してもらったんだ。次は俺が招待する番だろ?」
「ホントに?」
「ああ」
陽良さんがうなずいた。
「ホントにいいの?」
「ああ、もちろんだ」
陽良さんが靴を履く。
「また連絡するよ」
「うん、楽しみにしてる」
「楽しかった、本当に」
僕を抱き締めてキスしてくれた。
「うん、愛してる」
「俺も、愛してる」
そして、陽良さんは帰っていった。
家に独り。別によくあることだ。でも、今日は寂しかった。
その寂しさを埋めるように、陽良さんの言っていたことを思い出す。
「次は俺が招待する番だろ?」
少しだけ体が疼いた。
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