それから丸1日、少年はそのまま放置されていた。
翌朝、男達が確認すると、少年はしゃがんだ姿勢のまま小便を垂れ流していた。糞はアナルを塞いでいる太いディルドにせき止められているためか、漏らしてはいなかった。
「おい」
男が少年の頬をひっぱたく。目を覚ました少年は男を見て怯えた表情を見せた。
「何だその顔は」
男がさらに頬を叩いた。少年は何も言わず、涙を流す。
「泣くほど辛いか?」
「・・・はい」
小さな声だった。
「何が辛い?」
「背中が・・・背中が痛いです」
少年の背中は概ね血は止まっているようだが、まだじゅくじゅくと体液のようなものが、いくつも出来た赤い筋からしみ出しているように見える。
「ふん、痛そうだな」
その声からは同情や心配のかけらも感じられない。突然、消毒液を少年の背中にぶちまけた。
「うぐっ」
少年の体が震える。
「もう少しって感じだな」
それを見た男が言った。
男が少年の尻を少し持ち上げる。その下に檻の隅に置かれているトレイを差し込んだ。右手を自由にする。
「そのプラグ、抜け」
少年は右手を尻に回す。太いプラグを引っ張るが、なかなか抜けない。
「自分で抜かないなら、一生そのままでいるんだな」
少年は少し気張り気味にしながら、そのプラグを引き抜こうとする。が、抜けない。
「抜けないです」
「だったら、ひり出せ」
少年が気張る。顔が赤くなる。右手はプラグを引っ張っている。
「そうそう。そうやって一気に引っこ抜け」
「うぅぅぅ」
少年の顔が苦痛で歪む。やがて、少年のアナルが盛り上がり、プラグが抜けた。
「ぐあああ」
その瞬間、少年のアナルから大量の糞がトレイに排出された。
「ああああ」
少年は抜き取ったプラグを持ったまま、トレイの上で排便を続けていた。
「お前は小便だけじゃなくて糞も漏らしやがって」
尻の下からトレイを取り出す。
「お前、13才って言ってたよな」
「はい」
「13でお漏らしかよ」
男達が皆笑う。少年は真っ赤になっている。
「よし。じゃあ、お前、オナニーしろ」
「えっ」
男が命じた。別の男が少年の正面に回り込み、スマホを構えた。
「オナニーだ。知ってるだろ?」
そして、別の男が続けて言った。
「まさかお前、オナニー知る前に、ケツマン処女なくしちまったのか?」
男達が笑う。
「知ってるよな、オナニー」
少年の頭を小突く。
「はい」
小さく頷いた。
「よし、じゃあ、オナニーショーの開催だ」
スマホを構えた男の後ろに、他の男達も並んだ。
4人の男に見られながら、撮影されながら、少年は右手でペニスを弄り始めた。自由になるのは右手と首から下だけ。首は拘束されているため右手の手元が見えない。体を動かすと背中の傷が痛む。
「ほら、見えないぞ。もっと股開け」
少年に男からの命令が飛ぶ。目を閉じ、オナニーに集中しようとする。でも、なかなか勃たない。
「お前、不能か?」
「いつもはすぐに勃起するんじゃねーのか」
いろいろ言われる。
(こんな状況で勃つかよ)
少年は思う。一瞬目を開く。男達が見ている。
(見られてる)
同時に昨日の強姦、そして鞭打ちを思い出す。
(ダメだ)
「すみません、勃ちません」
少年は手を止めて言った。
「やっぱり不能じゃないの、こいつ」
「だったら、粗相の罰を受けてもらうしかないな」
檻の中から少年の糞が入ったトレイを出す。それを檻の天面、少年の顔の前に置いた。
「腹減ったろ、何も食わせてないからな」
少年がトレイの上の自分の糞を見、男の顔を見回した。男は皆笑っている。
「ほら、食え」
男が笑顔で命じた。
少年は自分の糞を見つめている。その周りを笑顔の男達が取り囲んでいる。
「食えって・・・これ、ですか?」
「他に何がある?」
少年はゆっくりと頭を振る。
「無理です・・・」
顔を伏せた。
「そうか。じゃ、要らないんだな」
男の一人がトレイを持ち去る。少年の首を固定していた木の板が外された。
「出ろ」
少年は四つん這いになって檻から出る。
「立て」
その命令に従って立ち上がる。体を伸ばせるのが気持ちいいことだと少年は気が付く。
「両手は頭の上」
その通りに、頭の上で手首を交差させるように手を上げた。男達が少年から離れた。それで少年は気が付いた。
「あ、待って、止め」
体が前に押し出される感じ。すぐに激しい痛みが背中を襲う。同じようにもう一度。さらにもう一度。
「うぅぅぅ」
三度鞭打たれた少年は床にしゃがみ込んだ。
「ほら、どうした。立てよ」
男が言う。少年は動かない。
「だったら」
少年の前にペニスが差し出された。それを見上げる。男が少年を見下ろしている。何も言わない。何も言われない。が、少年はその男に少しにじり寄り、口を開いてそのペニスを咥え込んだ。
「こいつ、自分からしゃぶりに行ってる」
その声は少年の耳にも届く。その通りだ。そしてそれには理由がある。こうして男のすぐそばにいれば、鞭打ちされずに済むだろう、そんな打算の結果の行動だった。それほど、少年にとって鞭打ちは辛いものだった。
男の前でしゃがんで男のモノをしゃぶっている少年の、尻の下に手が差し込まれた。指が少年のアナルを弄る。そして、そこを開く。少年はフェラチオをやめない。そのアナルに指が入ってくる。その指がアナルに入ったところで曲げられ、引っ張られる。しゃぶったまま、少年は腰を上げ、尻を突き出す格好になる。
(やられる)
少年は理解していた。そして、その通りになる。尻が裂ける痛み。喉奥まで突っ込まれる苦しみ。それらを覚悟する。しかし、それでも鞭打ちに比べればマシだと思った。あの、骨に響く衝撃。肉をそぎ落とされるような痛み。あれに比べれば・・・
アナルに入っていた指が抜かれた。そして、また入ってくる。何かが塗られる。ヌルヌルと指が入ってくる。そして、指よりも太い物。
「ん」
痛み。いや、違う。痛みだと思っていたそれは、少年のアナルの奧で疼きのような物に変わる。それがゆっくりと前後に動く。痛みは感じない。いや、少しある。でも、違う。痛みだけじゃない。それが奥まで入ってきたときに、少年の体の奥で何かが脈打つ。
「堅くなってきてる」
声がした。少年のペニスが握られる。
「感じ始めてるのか」
少年の背中で声がした。
「こんなに早くケツが気持ち良くなるなんて、前からやってたんじゃ?」
別の男の声。
「そうなのか?」
少年のアナルを掘りながら男が尋ねた。
「な、なにが?」
少年は男のペニスから口を離し、顔を横に向ける。
「アナルセックスだよ。経験あるんだろ?」
少年は首を横に振った。
「んじゃ、俺達に犯されて、もう気持ち良くなってるって言うのか」
「分からない・・・です」
それだけ言って、少年はまた目の前のペニスを口に含む。
「気持ち良くなられちゃ、困るんだよなぁ」
少年のアナルと口からペニスが引き抜かれた。少年は体を堅くする。
「鞭は、止めてください、お願いします」
少年の頭が押さえ付けられる。次の瞬間、少年の股間に何かが打ち付けられた。
「うぐっ」
激しい痛みが少年を襲う。あの鞭の痛みとは違う種類の痛み。股間を押さえて少年は丸まった。
「立てよ」
男達が少年を見下ろしている。体を動かそうとするが、動かない。
「ほら、立て」
二人の男が少年の両腕を掴んで立ち上がらせる。
「足、開け」
左右の腕を掴んでいた男が、足を少年の足に絡めて開かせる。
「じゃ、2回目行くぞ」
男が少年の前に立つ。そして、少年の股間を蹴り上げた。
「うがっ」
あの痛みが再び少年を襲う。睾丸を蹴り上げられ、体が縮まろうとする。が、体を押さえられている。また同じ痛み。男達の手を振りほどき、床に膝を突いて股間を手で覆う。
「痛いか?」
頭上から男が尋ねた。少年はただ頷いた。
「そうか」
また腕を掴まれる。
「やめて、助けて」
足を開かれる。
「お願い、お願いします、助けて下さい」
少年は叫んだ。
「じゃ、こっちか?」
男が鞭を掴む。
「いや・・・もう、やめて・・・下さい」
少年の頬を涙が流れ落ちる。
「泣くほど嫌なのか?」
少年は頷く。
「なら、止められないなぁ」
腕を掴まれたまま、膝の裏に手を入れ、抱えられた。
「いや、やめて!」
絶叫した。が、次の瞬間、少年の絶叫が途切れた。
少年の股間を蹴り上げる音が、何度も続いた。少年が気を失うまで、何度も、何度も。
体が揺れていた。
少しずつ、意識がはっきりとしてくる。周りが見えてくる。足を持ち上げられていた。その向こうで男が動いている。その動きに合わせて、少年のアナルの中で動いている。
(入れられてる・・・)
そう気が付くのに少し時間がかかった。背中が痛い。何かの上で仰向けにされて犯されている。男と目が合った。
「気が付いた・・・かっ」
男が少年の尻に腰を打ち付けた。体が少しずり上がる。その途端、背中が激しく痛む。
「いっ」
体を捻り、俯せになろうとした。その何かの上から落ちる。顔面を床に打ち付ける。
「うぐっ」
背中がヒリヒリしていた。
「誰が動いていいと言った?」
床にうつ伏せになった少年の上に誰かが覆い被さる。尻に入ってくる。
「せ、背中、背中はだめっ」
少年は早口で言った。
「そうか。背中か」
男が背中を手のひらで叩いた。
「くっ」
手で背中を庇おうとする。が、少年の手を避けるようにして手のひらが叩き付けられる。
「や、やめろっ」
少年が叫んだ。
「止めて欲しかったら、足を開け」
アナルに入れたまま男が命じる。少年は少し躊躇した。が、男に入れられた状態で、睾丸を蹴り上げられることはないと判断し、両足を開いた。
開いた足の付け根と、男に入れられているアナルの間に別の足が入ってきた。アナルに入れている男が少し体を持ち上げる。少年の股の間にある陰嚢を、その入ってきた足が踏みつける。アナルからペニスが抜かれる。その男が立ち上がる。代わりに少年の陰嚢を踏みつけていた男が少年の足の間に立つ。もちろん、陰嚢を踏みつけたままだ。
「うぅぅぅ」
少年は呻いた。そして、この状態で蹴られることを覚悟した。
が、蹴られはしなかった。ただ、その足に男が体重を掛けた。
「うううう」
玉が押し潰される。あの蹴られた時の爆発したような痛みとは違う、体の奥を徐々に潰されるような痛み。
「ああああ」
少年は両手を床につき、上半身を仰け反らせた。
「お前は」
誰かが言う。
「何をしても、何をされても、どうなっても」
少年が起こした顔の前に男がしゃがみ込んだ。そして、言った。
「ただ、痛めつけられるだけだ。そのためにお前はここにいるんだからな」
その男が平手で少年の頬を叩く。同時に陰嚢を踏みつけていた足が離れ、次の瞬間、そこに蹴りが入った。
少年は床を転がった。が、仰向けになったところで固まる。体を横に向けて丸まる。そのまま呻く。
「どこが痛む?」
男がしゃがんで少年に尋ねた。
「なあ、どこが痛むんだ?」
少年は何も答えない。答えられなかった。
その日は、日付が変わるころまで男達に嬲られ、犯され、痛めつけられた。
少年は檻の中で気を失うように眠りに落ちた。
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