「気持ちいいか?」
お父さんが僕を見ている。そのお父さんの顔が、小刻みに動いている。
それと同じように、僕のお尻の中でもそれが動いている。
「うん、気持ちいい」
僕は小さな声で答えた。
「もっと・・・」
すると、お父さんが僕の腕を掴む。そして、奥まで入ってくる。
「ああ」
僕は喘ぐ。
「もっと」
お父さんの腰が、僕のお尻に打ち付けられる。お父さんの太いあれが僕の奥に入ってくる。
「ああ・・・」
お父さんの腕が、僕の首の下に入ってくる。そのまま頭を抱かれ、お父さんが僕にのしかかる。僕のお尻が持ち上がり、お父さんが体重を掛けてくる。
「気持ちいいよ、お父さん」
僕はお父さんに手を伸ばす。僕を抱えている腕に触れる。その腕を握る。太い腕。そして、模様の入っている腕。
お父さんが腰を持ち上げ、また奥まで打ち付ける。
「ほら、どうだ」
もちろん気持ちいい。
「奥まで入ってるだろ?」
僕はうなずく。お父さんの背中に手を回し、その体にしがみつく。お父さんが僕の体を持ち上げる。僕の体がベッドから持ち上げられる。
そのまま体を揺さぶられる。お尻の中のお父さんが動く。入ってくる。僕の中に擦りつけられる。そこをかき回される。
「あああああ」
喘ぎ声しか出て来ない。僕のペニスから先走りが溢れているのを感じる。それがお父さんのお腹を濡らす。そのまま掘られ続ける。僕もお父さんを濡らし続ける。
「お父さん・・・イきそう」
僕は小さな声を出す。お父さんは何も言わずに、僕の体を揺さぶるのを早める。お父さんの腰が僕のお尻にぶつかる。音がする。音と同時に声が出る。
「ああ、イく」
急にお父さんが動きを止めた。そのままベッドに下ろされる。お父さんのお臍の周りが僕の先走りで濡れて光っていた。
「あれ、使うの?」
お父さんに尋ねた。
「使いたいか?」
「お父さんが使いたいのなら」
お父さんは、ベッドの脇に置いてあった小さなカバンから、銀色のケースを取り出した。
「これで狂ったお前を犯したい」
「うん、いいよ」
僕はベッドの上で上半身を起こした。
お父さんと言っても、もちろん本当のお父さんじゃない。男とやり始めた頃、ネットで募集した相手の中の一人がお父さんの知り合いだった。その人とセックスして、やがてお父さんを紹介された。
もちろん、初めてお父さんと会う時は怖かった。そういう人・・・つまり、そういう組織の組長さん・・・というのは聞いていたし、することはあらかじめ決めていて、それ以上のことは絶対しないという約束の上でだったけど、やっぱり怖かった。でも、そんな僕の怖がり方は、お父さんにとっては慣れたものだったらしい。そんな僕をお父さんは抱いた。抱かれて、入れられて・・・僕は初めて感じた。何度も男の人とはそういうことをしたけど、それまで気持ちいいと思ったことは一度もなかった。
お父さんとの初めてのセックスが終わった後、お父さんはいろいろと話をしてくれた。怖い話が多かったけど、それ以外のこともいろいろと話してくれた。そういう世界の人のつながりの話。仁義ってやつ。他の大人の人、僕と散々いろんなことをした後で、僕をけなしてお金を出し渋るような人に比べたら、よっぽど誠実で正直な人なんだ、と感じた。
僕のことも、している最中は子供扱いしなかった。そういうことをしてお金を稼ぐんだから、子供としては扱わないとあらかじめ言われた。だから、僕は一人の男としてお父さんに抱かれた。
今にして思えば、そんなお父さんの考え方、気持ち、そういうのが決め手になったのかもしれない。お父さんとは何回も会うようになった。たまに組の人が一緒にいて、そういう人達はお父さんのことを親父とか親父さんと呼んでいた。だから、僕も親父さんと呼んでみようとしたんだけど・・・間違えてお父さんと言ってしまって大笑いされた。でも、それが気に入ったらしくて、それ以来、僕はお父さんと呼ぶようになったって訳だ。
ベッドに横たわっている僕を、お父さんが見つめている。お父さんの前には、強壮剤の空き瓶が三つ置かれていた。僕はぼんやりとそれを見ていた。
「効いてきたか?」
「少し」
「もう少し待つか」
お父さんは置いてあった銀色のケースの中に注射器を片付けた。ぼんやりとした頭でお父さんを見続ける。お父さんも僕を見ている。少し心臓がドキドキしている。息を吸って、大きく吐く。そんな様子をお父さんは見ている。そして、ベッドの僕の横に座って、何も言わずに僕の胸の上に手を置いた。
「んっ」
それだけで体に電気が走る。その手がお腹の方に動いていく。ぴりぴりが半分、ぞわぞわが半分。そんな感覚が体中に広がっていく。
「はぁ」
お父さんはゆっくりと僕の体に手を這わせながら、自分のペニスを扱いている。大きくて太いペニス。僕は体を起こし、お父さんの股間ににじり寄った。
「しゃぶりたいか?」
「しゃぶらせて・・・ください」
少し舌が回らない。口の端から涎が出ているのを感じる。
「まだ駄目だ」
お父さんの顔を見た。お父さんに胸を押されて仰向けにされる。僕の玉を軽く握る。
「ん」
二つの玉を手のひらの中でやわやわと転がされる。
「お父さん・・・」
お父さんが僕の目を見た。手に力が入った。そのまま握られる。
「はぁ」
少しずつ力が強くなる。少しずつ、痛くなる。少しずつ、僕のペニスが勃起する。
「握りつぶされたいか?」
僕はうなずく。僕のペニスから先走りが溢れ出す。
「あぁぁぁ」
玉がグリグリと握られる。
「い、いつっ」
「やめてほしいか?」
首を左右に振った。
「壊して・・・」
僕はつぶやいた。
初めて本物のクスリを見せられたときは、ただの粉だと思った。
初めてそれを注射されたときも、別に大したことはないと思った。セックスの最中に注射されて、そのままいつものようにセックスしたつもりだった。でも、その時の記憶は途中で途切れていた。そのとき、僕は4人にマワされたらしい。みんな、お父さんの組の人だ。言われるがまま何でもしたらしい。何をされても気持ち良さそうに喘いでいたらしい。
そういえば、その翌日は体のあちこちが痛かったことを思い出した。
「はぁ、はぁ、はぁ」
お父さんが僕を掘っている。目の前にはなんだかいろんな色が見える。お尻を掘られながらペニスを扱かれている。口の中に何かが入っている。涎が垂れている。先走りが垂れている。乳首を抓られている。乳首を引っ張られている。乳首の痛み。でも気持ちいい。
「ぐあぁ」
玉が握られる。玉が痛い。でも気持ちいい。体が痛い。熱い。でも気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい・・・
「んあっ、んあっ」
大きな声を上げていた。お父さんが僕を掘っている。僕は手を縛られていた。体を起こしてお父さんの口に吸い付く。お父さんの舌が僕の口に入ってくる。お父さんが僕の首の後ろに手を回して顔を引き寄せさらに口を押し付ける。息が出来ないくらいに激しいキス。舌で口の中をかき回される。口にディルドを突っ込まれる。それを舐める。ベッドの端で仰向けにされる。僕の頭をベッドの端から下げ、喉を手で押さえながら、口にペニスを突っ込まれる。それを押し込まれる。喉の奥にお父さんが当たる。それで喉を塞がれる。そのまま押し付けられる。嘔吐く。それでも離してくれない。さらに押し付けられる。息が出来ない。苦しい。意識が薄れる。と、お父さんが僕の頬をひっぱたく。でもペニスは押し込まれたままだ。苦しい。また意識が薄れる。ひっぱたかれる。それの繰り返しだ。死ぬ、僕は死ぬ。お父さんに殺される・・・
僕はお父さんの人形だ。お父さんがやりたいように僕で遊んで、お父さんがやりたいように僕を使って、お父さんがやりたいように僕を壊す。
僕はお父さんの人形だ。壊されるための人形だ・・・
「ぐはっ」
お父さんが僕の中をかき回している。お父さんの太いペニスが僕の中に入っている。僕の体がそれを喜んでいる。それを気持ちいいと感じている。
お父さんの手が僕の首に掛かる。そこにお父さんの体重が掛かる。苦しくなる。でもそれを嬉しいと感じている。僕はお父さんの人形なんだから。
「ぐあっ」
首を絞められながら掘られて、僕は射精した。痛いくらいに気持ちいい射精。僕の中でお父さんも射精しているのを感じる。体の奥が痛いくらいに激しい射精。そのままお父さんは掘り続ける。その気持ち良さに体が反り返る。手を縛っていたロープが解かれる。お父さんに抱き付く。しがみつく。お父さんにキスをする。顔を舐める。またキスをする。射精する。突かれる。奥を突かれる。体が裏返りそうな感覚。体の奥の柔らかくて気持ちいい部分が表に出て来る感じ。そこをお父さんに犯され、愛され、いたぶられる感覚。
「お父さんっ、お父さんっ」
僕は叫んでいた。お父さんに激しく強く掘られながら、僕は狂ったように叫び、ペニスから何度も精液を吐き続けた。
それが終わってどれ位時間が経ったんだろう・・・ようやく、僕は目を覚ました。僕はベッドで横になっていた。隣にはお父さんが仰向けに寝ている。出っ張ったお腹。その少し下に大きなペニスがある。僕はゆっくりと体を起こしてお父さんのペニスを握った。僕に入っていたそれ。僕に種付けしてくれたそれ。右手でそれを握りながら、左手でお父さんのお腹を撫でる。お腹の模様を指でなぞる。その指を、脇腹に向かって動かした。
「くすぐったい」
お父さんが言った。
「背中、見せて」
すると、お父さんはうつ伏せになった。僕はそのお父さんの背中に抱き付いた。
背中の不動明王に頬ずりする。そして、その輪郭を指でなぞった。
お父さんは体中に刺青をしていた。お腹には、首の下から股間を通って玉の裏まで、縦に数センチくらいの幅で入っていないところがあるけど、それ以外は背中全部、肩、胸、脇腹、腕は手首の少し上まで、足は足首の上まで、そして腰やお尻にもびっしりと刺青が入っていた。
この体、初めて見たときは怖いと思った。実際に、本物の刺青を見たのは初めてだった。僕はこのままお父さんにどうにかされて、もう家に帰れなくなるんじゃないかって思ったくらいだった。それが今では・・・
僕はお父さんに抱き付き、その背中全体に彫られている不動明王の刺青に指を這わせ、頬ずりした。
「そんなに好きか?」
お父さんが僕に尋ねた。
「うん、きれい」
お父さんの体から少し離れる。
「ね、足開いて」
お父さんがベッドにうつ伏せになったまま、足を開いた。僕はその足の間に座って太ももの内側を覗き込む。背中の不動明王とは違う刺青がそこにある。右の太ももの内側には巨根の男の刺青。左の太ももの内側には後ろ向きの男。太ももの内側なんて普段はほとんど見えないから、これを知っているのは僕を含めて数人だろう。お父さんが足を閉じると、右の男の巨根が左の男のお尻に重なる。つまり、挿入されるって訳だ。それって、まるでお父さんと僕みたいだとずっと思っている。そんな右の太ももの男の巨根に舌を這わせる。そのままお尻に顔を寄せる。お尻を開くと、お尻の穴の周りにも刺青がある。その模様を舐めて、お父さんの穴を舐める。
「ああ、お父さん」
舐めながら声を出す。さっき射精したばかりの僕のペニスから先走りがどろどろと滴っている。それがベッドを濡らしている。
お父さんが仰向けになった。ペニスがそそり立っている。それを咥える。顔を股間に押し付けて、喉の奥までそれを咥える。少し苦しいけど、さらに押し付ける。いったん顔を離して、また奥まで咥える。それを繰り返す。やがて、僕はお父さんに跨がった。
体を沈める。
僕の穴が拡がる。そこに入ってくる。僕の中に入ってくる。
僕は体を倒して刺青が入った体にキスをする。お父さんが膝を立て、腰を僕に打ち付ける。
「ああ」
僕のペニスが揺れる。体を起こして、自分で乳首を摘まむ。
「気持ちいいか?」
お父さんが僕を見上げて尋ねる。
「うん」
お父さんが僕に手を伸ばし、僕の乳首を抓る。
「ああっ」
さらに、痛いくらいに力を込める。
「ああ・・・」
僕のペニスがビクビク震えている。お父さんが僕の体を横にして、奥まで入れる。そのまま四つん這いにされる。腰を打ち付けられる。お腹の中を、僕の中を征服される。
「はぁぁ」
意識がもうろうとする。それくらい激しく突かれ、気持ち良くなっている。
急にお父さんが僕の中からペニスを引き抜いた。
「口開けろ」
僕の顔の近くにペニスを突き付ける。僕が口を開くと、その中にお父さんの精液を注ぎ込まれた。それを飲み込む。飲み込んだ後はそのペニスにむしゃぶりつく。しばらくしゃぶっていると、お父さんが言う。
「出すぞ」
僕は頭を上下に振る。程なくして、僕の口の中が液体で満たされる。それを飲む。また満たされ、飲む。それを数回繰り返して、ようやく僕等のセックスは終わった。
僕はお父さんの愛人になった。
僕は放課後や休みの日、できる限りお父さんと一緒に過ごすことを選んだ。お父さんも、いろんな所に僕を連れて行ってくれた。楽しい所、ヤバい所、そして怖い所にも。組の事務所に連れて行ってもらったこともある。組のみんなは僕のことをお父さんから聞いていて、「坊ちゃん」なんて呼ばれるようになった。
マンションを買ってやると言われたりもした。僕は親がいて家にも帰らなきゃならないし、それは無理って断った。でも、結局マンションは買ってくれて、こうして僕等がセックスするときに使うようになった。そこでお父さんに愛され、使われ、壊されそうになって・・・・・
そして、僕は本気でお父さんを好きになっていった。
ベッドの上で、少し眠っていたようだった。僕が目覚めたとき、隣でお父さんも目覚めたようだ。僕はずっと思っていたことを口に出した。
「僕も、お父さんみたいな刺青入れたい」
「まだ無理だな」
すぐにお父さんが返事した。
「なんで?」
「お前には親もいるし、学校もある。それに金が掛かるし、痛みも相当なものだ」
刺青は痛いらしいってことは聞いたことがある。でも、お金はどれくらい掛かるんだろうか。
「お父さんの刺青って、どれくらいお金掛かったの?」
「ざっと1000万は掛かってる」
僕が想像したのと全然桁が違った。そりゃあ、今の僕には無理だ。
「体だってこれから大きくなる。今は無理だろ」
今、刺青を入れたとして、僕が成長して身長が伸びたり体が大きくなったりしたときのことを想像した。
「不動明王がデブになっちゃったりする?」
「かもな」
僕は体を起こす。
「大人になってから考えろ。入れる気になったら、金は出してやる」
お父さんのお腹を枕にする。また指で刺青をなぞる。
「きれい」
本気で、将来こんな刺青を入れたいって改めて思った。そんな僕の心を読んだかのようにお父さんが言った。
「お前にはお前の人生がある。これから先、普通の人生を送るんだろうしな。よく考えろ」
お父さんが僕の胸に手を回し、僕を抱き締めた。
僕の人生・・・そんなこと考えたことはなかった。でも、それについて考え始めた。
そして・・・・・
たぶん、お父さんのその言葉がきっかけだったと思う。
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