菊子さんが、縛られているヒロちゃんの前にしゃがんで頭を動かしていた。
(フェラ、してる)
驚いた、なんて言葉じゃ足りない。思わず僕は腰を浮かせた。でも、右後ろの小夜子さんが僕の腕に軽く手を乗せて僕を制した。
「お座りになってください」
でも、今、中学生のヒロちゃんが、たぶん小学生くらいの菊子さんにフェラチオされていて、そしてそれをみんなで見ている。普通じゃない。絶対普通じゃない。
僕の前を男の人が歩いて行った。その人は、その部屋の入口に近い方に座っていた人だ。
「分家の方です」
その人がヒロちゃんに近づく。二人のすぐ近くに行く。それでも菊子さんはフェラチオをやめない。と、男の人が服を脱いで下帯だけになった。
「えっ」
思わず声を出した。その下帯の横から、勃起したちんちんが突き出ていたからだ。そして、その人はヒロちゃんに後ろから抱き付いた。
「えっなに」
「くっ」
僕が呟くのと同時に、ヒロちゃんの息が聞こえた。思わず僕は立ち上がりそうになる。また小夜子さんが僕の手を軽く押さえる。僕は小夜子さんを見た。小夜子さんは小さく首を左右に振った。
やがて、ぐじゅぐじゅと湿った音がし始めた。
意味が分からない。あの人は分家の人だそうだ。分家の人に、本家の跡取りのヒロちゃんが犯されている。いや、犯されてるだけじゃない。みんなの前で許嫁の菊子さんにもフェラチオされている。なんなんだ、これは。何がどうなってるんだろうか。
僕が唖然としている間に、分家の人がヒロちゃんのお尻に腰を打ち付けていた。そんな中で、菊子さんは相変わらず平然とヒロちゃんのちんちんをフェラしている。
それだけじゃない。よく考えたら、ヒロちゃんのお父さんだって、妹だっている。ヒロちゃんはお父さんや妹の前でされてるってことだ。
(まともじゃない)
右後ろの小夜子さんを見る。少し顔を寄せた。
「これ、いいんですか?」
小声で尋ねる。小夜子さんは小さく頷いた。
「ああっ」
少し大きな声がした。ヒロちゃんに後ろから抱き付いていた男の人だ。そして、ヒロちゃんから離れる。その時、ヒロちゃんの中に入っていたその男の人のちんちんが、ヒロちゃんから少し離れた瞬間に上に跳ね上がるのが見えた。白いものがポタポタと床に落ちる。それを菊子さんが服の袖で拭いている。男の人が部屋の奥に消える。そして、別の男の人が僕の目の前を通った。その人も下帯だけだったけど、ヒロちゃんの後ろに立つと、その下帯も緩めた。勃起したちんちんがヒロちゃんの後ろに押し付けられる。
「うぐっ」
ヒロちゃんとその人の身体が密着する。またヒロちゃんの前で菊子さんがしゃがむ。
(まさか、これって)
この部屋にいた男の人は、ヒロちゃんのお父さんと僕を除けば13人。そのうちの二人はヒロちゃんの腕を縛って部屋から出て行った。一人はさっき、ヒロちゃんとして、そして終わって出て行った。残りは、今、ヒロちゃんとしている人を入れて10人。ひょっとして、この10人全員が、ヒロちゃんとするってことなんだろうか。堯宰家では、元服するってことは、大人になるってことは、そういうことなんだろうか。
いろいろと頭の中で考えているうちに、二人目の人も終わったようだ。ヒロちゃんのお尻から抜いたばかりの、ぬめっとした何かがまとわりついたままのちんちんを勃起させたまま、その人が部屋の奥に消える。すぐに僕の前を次の人が通る。僕は右の方を見る。一番向こう側、部屋の入口に近い方の席が2つ、そしてその前の列の、ヒロちゃんに向かって右側の3つが空席になっている。ヒロちゃんの腕を縛った人二人、そして、さっきヒロちゃんを犯した二人と、今、ヒロちゃんを犯している人だ。
(じゃあ、次はあの人か)
4人目になりそうな人をずっと観察した。少し時間が過ぎると、その人が立ち上がって羽織りと袴を脱いだ。どこかから人が出てきてそれを手にして消える。そのまま男の人は立って待っている。たぶん、ちんちんももう勃ってるんだろう。その人がヒロちゃんのほうに向かって歩き出す。さっきヒロちゃんを犯してた人はもう消えている。
(やっぱりそうなんだ)
ヒロちゃんの後ろで下帯を解き、ヒロちゃんに入れる。
(こうやって、みんなの前で順番にされるって、ヒロちゃんは知ってたんだろうか)
堯宰家の儀式だから、たぶん、知っていたんじゃないだろうか。じゃないと、こうやってみんなの前で菊子さんにフェラされたり、犯されたりしても何も言わない訳がない。
(そうだ・・・分かってたんだ)
そう思うとヒロちゃんを正視出来なくなった。ぎゅっと拳を握って膝に押し付ける。
(ヒロちゃん・・・)
どんな気持ちなんだろうか。こうやって僕にまで見られて、どう思ってるんだろうか。
(来なきゃ良かった)
そう思ってももう遅い。僕はここで、この元日に何が行われているのか知ってしまった。
(ああ、最悪だ)
また人が変わる。5人目だ。
(もう・・・こんなこと・・・)
握りしめている拳が震えた。と、小夜子さんがその手に手のひらを重ねた。
「和成様のご招待は、兄の希望なのです」
なぜ、今それを言うんだろう。僕の考えていることが分かるんだろうか。
僕は小夜子さんを見つめた。小夜子さんはまっすぐに僕の目を見ている。きれいな清んだ目。今、ここで起きていることを理解できているんだろうか。
「兄は、次の堯宰家当主として、分家、そして本家の皆から、精を分け与えられ、堯宰家の一体の象徴となるのです」
小夜子さんが小さな声で言い続ける。
「これは、兄が当主となるために必要な儀式なのです」
つまり、ヒロちゃんが犯されることが、堯宰家にとって必要な儀式なんだと小夜子さんも理解している、ということだ。
6人目が僕の前を通っていった。顔を上げて、ヒロちゃんを見る。ヒロちゃんは腕を縛り上げられて、僕の方にお尻を突き出したままだ。お尻の穴がぽっかり開いているのが見える。そこから白いものが垂れて来る。それが床に滴り落ちる。ヒロちゃんの顔がちらっと見えた。その顔は・・・あの時の、あの、僕のベッドで、僕と握り合ってしていたときのあの顔だった。
(ヒロちゃん・・・喜んでるの?)
ヒロちゃんのちんちんが見えた。前倒しになった上半身にくっつくくらい、勃起していた。
6人目がヒロちゃんに入れる。
「ああっ」
ヒロちゃんの声がした。それは気持ち良さそうな声だ。そして、ヒロちゃんのお尻で音がする。男の人がヒロちゃんのお尻に腰を打ち付ける。いや、ヒロちゃんも動いてる。ヒロちゃんもそれが欲しいんだ。
「ふんっ」
男の人が打ち付けた。
「はぁっ」
ヒロちゃんが声を出す。そのままの姿勢で二人が固まる。
(いっちゃってるんだ、ヒロちゃんの中で)
そして、7人目に交代した。7人目に対しても、ヒロちゃんはさっきと同じように、自分からお尻を振っていた。
気が付くと、菊子さんは消えていた。小夜子さんはずっと僕の後ろにいる。8人目がしている最中に、僕の右斜め前の人が立ち上がり、服を脱ぎ始めた。その人はその場で下帯も外す。太いちんちんが勃起している。
(このちんちんがヒロちゃんに・・・)
僕の目はそのちんちんに釘付けになる。その人がヒロちゃんに近づく。ヒロちゃんのお尻に手を掛ける。そして、それが入っていく。
「ああっ」
今までで一番大きな声だ。ヒロちゃんが喘いでいる。僕等の前で、僕等に見られながら喘いでいる。
と、ここで我に返った。
(次は・・・)
僕の右隣の人をちらっと見る。すでに袴の前が盛り上がっている。
(じゃ、その次って・・・)
これまでの順番通りなら小夜子さんだけど、流石にそれはないだろう。ってことは、僕だ。
「僕、どうするの?」
小さい声で小夜子さんに尋ねた。
「そのままで」
小夜子さんは短く答えた。少しほっとする。さすがに僕にもヒロちゃんを犯せなんていうのは・・・
右隣の人が立ち上がった。右斜め前の人がそうしたように、その場で全部脱いだ。そして、ヒロちゃんの方に近寄っていく。
(次の列は小夜子さんの席があって、そして僕。もう一人いて、ヒロちゃんのお父さん・・・この人で終わりなのかも)
僕の左斜め前、小夜子さんの席の隣に座っている人がどんな人なのかは分からないけど、堯宰家の本家の人だとしたら、たぶん、僕の右側の人で終わりだろう。
半分ほっとした。でも、少しだけ、もっと見ていたいと思った。いや、もっと近くで見たいって思っていた。
右隣に座っていた人がヒロちゃんの後ろに立つ。入れる。ヒロちゃんの声が聞こえる。その場所から音が聞こえる。息遣いが聞こえる。ドキドキする。
(えっ)
いつの間にか、僕のちんちんを、勃起したちんちんをそっと小夜子さんが擦っていた。
「なっ」
僕が声を上げようとしたら、小夜子さんが人差し指を口に当てた。僕は口を噤む。小夜子さんは擦り続ける。チラリと左隣を見た。ヒロちゃんのお父さん・・・ということは、当然小夜子さんのお父さんでもある・・・その人、堯宰家の現当主は、じっとヒロちゃんが犯されているのを見続けている。
「おおっ」
ヒロちゃんに入れていた人が声を上げた。そのままヒロちゃんを2、3回突き上げて、そしてヒロちゃんからちんちんを引き抜いた。その瞬間、ヒロちゃんの赤くなったアナルから、精液がドボドボと流れ落ちた。
(次は)
ドキドキしていた。順番で言えば、次は、たぶん僕だ。
僕の左斜め前、小夜子さんの席の隣に座っていた人が立ち上がった。そこで服を脱ぐ。僕はほっとした。
いや、違うかもしれない。僕はまた拳をぎゅっと握る。後ろの小夜子さんがまたその手に手のひらを重ねる。
(僕もしたかった)
それが僕の本心だと気が付いた。ヒロちゃんに近づいていく男の人を目で追いかける。
「この人は?」
小声で小夜子さんに聞いた。
「当主の弟様です」
(ああ、なるほど)
なんだかよく分からないけど納得した。つまり、現当主以外の本家、分家の精液を、ヒロちゃん、次期当主に注ぎ込むことで、堯宰が一体になるっていう、そしてそれをヒロちゃんが受け継ぐという儀式なんだって。
当主の弟さんがヒロちゃんを犯していた。腕を縛り上げた縄が少し緩んでいるのか、ヒロちゃんの身体が前後左右に揺れている。入っているところが見える。ヒロちゃんの勃起したちんちんが見える。ヒロちゃんの顔が見える。あの時と同じような、気持ち良さそうな表情が見える。ヒロちゃんは涎を垂らしていた。少し口を開いて気持ち良さそうに。元々が日本男児って感じの顔立ちのヒロちゃんだから、その表情がエロく見える。どこか壊れているようにも見える。そんな兄の表情を、小夜子さんはどんな気持ちで見ているんだろう・・・僕は少し後ろを振り返った。
小夜子さんの口元は、少し笑っているように見えた。
当主の弟さんが部屋の奥に消えた。部屋に残っているのはヒロちゃん、ヒロちゃんのお父さん、小夜子さん、そして僕の4人だけだ。
「では」
ヒロちゃんのお父さん、堯宰家の現当主が立ち上がった。
(終わったんだ)
僕も立ち上がろうとした。でも、隣でヒロちゃんのお父さんが服を脱ぎ始めた。
「えっ」
少し驚いた。でも、なんとなくそうなるかもしれないとも思っていた。ヒロちゃんのお父さんは全裸になり、まだ縛られたままのヒロちゃんの後ろに立った。
「どうだ、皆の精を注いで頂いて」
「はい・・・堯宰家の重みを感じます」
「そうか」
ヒロちゃんのお父さんが、まるで僕に見せつけるかのようにヒロちゃんのお尻を開き、ぽっかりと口を開けているアナルを丸見えにする。
「感じるのは重みだけか?」
そして、アナルに指を3本突っ込んだ。
「いっいえ・・・」
ヒロちゃんのお父さんは、指をグリグリと押し付ける。
「ああっ」
ヒロちゃんが声を上げる。
「早く欲しいのか?」
「は、はい」
ヒロちゃんのお父さんがヒロちゃんの中に入っていった。
ヒロちゃんの腕を縛っていた縄がだいぶ緩んでいた。ヒロちゃんはお尻の穴からお父さんの精液を垂れ流しながら、床に膝を突いていた。もう、部屋に残っているのはヒロちゃんと僕、そして小夜子さんだけになっていた。
「僕、どうすればいいですか?」
小夜子さんに尋ねた。
「お立ちください」
小夜子さんが言う。それに従って、僕は立ち上がる。すると、小夜子さんが僕の服を脱がし始めた。
「和成様が最後です」
「僕もヒロちゃんと・・・」
少し言いよどんだ。
「するの?」
小夜子さんは頷く。
服を脱がされ、下帯だけになる。それも小夜子さんが解こうとする。
「あ、それは自分で」
小夜子さんの手を押さえた。
「私の役目ですので」
小夜子さんが僕の下帯を外す。僕のちんちんが小夜子さんの目に晒される。恥ずかしくてそこを手で覆う。
「堂々となさってください」
そんなこと言われても、恥ずかしい。小夜子さんが僕の手を握る。そして、その手をどけさせようとする。
「あっ」
再び小夜子さんの目の前に僕のちんちんが晒される。僕は手を握られたまま、腰を引く。
「和成様」
小夜子さんが僕の前にしゃがみ込んだ。そして、僕を口に入れた。
「ちょ、ちょっと」
ちらっとヒロちゃんを見た。ヒロちゃんが僕等を見ていた。ヒロちゃんと目が合った。
「ヒ、ヒロちゃん見てるって」
しかし、小夜子さんは僕のをしゃぶり続ける。僕は小夜子さんの口の中で大きくなってしまった。
「では、お願いします」
小夜子さんが僕から離れた。
ゆっくりと、ドキドキしながら、まるでロボットみたいにぎくしゃくした動きでまだ縛られているヒロちゃんに近づいた。すっと小夜子さんが横に立つ。そして、ヒロちゃんの手を縛っていた縄を解いた。ヒロちゃんがしゃがみ込む。顔を上げて、僕のちんちんをしゃぶり始めた。そんな僕等を小夜子さんが見ているのに。
僕をしゃぶるヒロちゃんの頭を抱きかかえるようにする。その頭は少し汗ばんでいる。
「ヒロちゃん」
ヒロちゃんを立ち上がらせる。手を背中に回して抱きしめる。
「和くん・・・来てくれたんだ」
そして、僕にキスをした。僕もキスを返す。そのまま顔を押し付け合い、口を貪り合う。ヒロちゃんのちんちんが僕に押し付けられる。それは燃えているかのように熱い。僕もちんちんを押し付ける。そして、ヒロちゃんのお尻を撫で回す。
「ああ」
声を上げたのはヒロちゃんだ。そして、あの顔になる。
「顔がエロい」
そういうと、口を少し開いたまま、僕に近づける。僕はその口を口で塞ぐ。ヒロちゃんの舌が入ってくる。その舌に僕の舌を絡める。
「ああ」
またヒロちゃんが声を出す。
「気持ちいい」
今度は僕だ。
「僕も」
ヒロちゃんも言う。手を背中に回し、そのまま下げていく。お尻を撫で回して、開くようにして広げる。ヒロちゃんのお尻の穴を指で触れる。
「あっ」
そこはなんとなく緩くなっていて、ぷくっと盛り上がっていた。
「ごめん、痛かった?」
あんなにたくさんの人にずっと犯されてたんだから、きっと痛いんだろうって思ってた。
「ううん、和くんに触られて気持ちいいから」
まるで僕に身体を預けるようにもたれ掛かってきた。
「ヒロちゃん」
抱き締める。キスをする。そして、そのまま床に押し倒した。今度は僕が、ヒロちゃんの赤い目を見下ろし、見つめていた。
ふっと気になって回りを見回す。小夜子さんはいなくなっていた。
「気にしなくてもいいよ」
ヒロちゃんが言った。
「変わってるでしょ、僕の家」
「う〜ん」
僕の常識から見たら、確かに普通じゃない。でも、それは僕にとっては、ということで、他にもこういう家があるのかもしれない。だから、変わってるって決めつけたくはない。
「でも、こんなふうにヒロちゃんとできるなんて」
ヒロちゃんが少し笑う。
「ヒロちゃん、気持ち良さそうだった」
また笑う。いや、今度は少し恥ずかしそうに笑った。
「僕も、入れてもいい?」
ヒロちゃんが頷いた。
「入れて。僕は和くんに入れて欲しい」
僕は頷いた。ヒロちゃんが足を持ち上げる。僕はその足を更に持ち上げた。ヒロちゃんのちんちんとお尻の穴が丸見えになった。
(舐めてみたい)
そんなことを思った自分に驚いた。でも、好きな人のお尻の穴を舐めてみたい。その気持ちに従って僕の身体が動いた。まず、両手でヒロちゃんのお尻を広げる。露わになったお尻の穴を見つめる。顔を近づける。ピンク色になったそれ。鼻を近づけて匂いを嗅ぐ。
「恥ずかしい」
ヒロちゃんが言った。
「僕の目の前で散々しといて、今更?」
「違うよ。匂い嗅がれるのが恥ずかしい」
そういうことか。
「僕は・・・匂い嗅ぐのが恥ずかしい」
ヒロちゃんが笑う。
「でも、嗅ぎたい。ヒロちゃんのお尻の穴の匂い」
そして、また鼻をヒロちゃんのお尻の穴に近づける。大きく息を吸う。吐く。また吸う。
「どんな匂い?」
そう聞かれて、何て答えようか迷った。
「そりゃあ、お尻の穴だから・・・」
ヒロちゃんの顔が赤くなる。
「うんち・・・の匂い?」
「うん。でもいい匂い」
そして、僕はそのお尻の穴に舌を這わせた。
「あっ」
ヒロちゃんの身体がびくっと動いた。
「そんなとこ・・・」
僕は舐め続ける。息が荒くなる。でも、夢中で舐め続ける。ちんちんが痛いほど勃起してる。
「ああ・・・」
ヒロちゃんは喘ぎ続けている。ヒロちゃんが喘ぐ度に、穴がヒクヒクする。そして、そこからとろっと白い物が溢れ出る。
「精液、出てきた」
そういうと、ヒロちゃんは目をぎゅっと瞑る。
「さっきいた人達みんなの精液が、ヒロちゃんの中に入ってるんだね」
「うん」
小さな返事だった。
「これが、その、元服の儀って奴なの?」
ヒロちゃんが頷いた。
「和くんが僕の中に出してくれたら、一応終わりかな」
(僕は、そのために招待されたのか)
つまり、招待されたときから、僕はヒロちゃんとするってことが決まってたんだ。
「なんで、僕なの?」
その問いには答えてくれなかった。
(きっと、いろいろあるのかな)
そう思いながら、僕は誰かの精液ごとヒロちゃんの穴を舐めた。手でそこを目一杯広げて、顔を押し付けて、舌を思いっきり伸ばして、ヒロちゃんのお尻の穴を、その周りを、その中を舐め続ける。
「ああ、和くん」
ヒロちゃんが手を握る。引っ張られる。
「入れて欲しい」
体を起こしてヒロちゃんに覆い被さる。そして、穴にちんちんを押し当てる。
「ああっ」
ほとんど何の抵抗もなく、それはヒロちゃんの穴の中に入っていく。抵抗はなかったのに、そこは僕を温かく締め付ける。
「すごい、熱い」
ヒロちゃんにキスをする。無意識に、本能的に腰が動く。
「あっ」
ヒロちゃんの上半身が仰け反る。
「気持ちいい?」
僕が尋ねると、ヒロちゃんが頷く。腰の辺りからくちゅくちゅと音がする。その音がいやらしい。
「もっと・・・激しく・・・」
ヒロちゃんが喘ぎながら言う。
「分かった」
僕は一旦体を起こしてヒロちゃんから離れる。ヒロちゃんの手を掴んで引っ張り、立ち上がらせる。体を前に倒させる。そんなヒロちゃんの後ろに回る。
「手、こっちに回して」
ヒロちゃんが両手を背中に回した。僕はその手首を握る。それを引っ張って、ヒロちゃんの体を僕に引き寄せる。後ろから一気に奧まで突っ込んだ。
「ああっ」
ヒロちゃんが大きな喘ぎ声を出した。僕は腕を引っ張りながら腰を突き出す。僕の腰がヒロちゃんのお尻に打ち付けられて、ぱんって音がする。
「んっ」
腕を引いたまま、腰を動かした。ぱんぱんと音がする。その度にヒロちゃんが声を漏らす。僕も息が漏れる。そのまま腰を打ち付け続ける。僕の頭の中からそれ以外のことが消え去った。なぜヒロちゃんがこんなことになっているのかだとか、菊子さんや小夜子さんまでどうしてあんなことをしているのかとか、いろんな疑問はあった。でも、今、僕はヒロちゃんと一つになり、そんなヒロちゃんに腰を打ち付け、気持ち良くなっていること以外の全てのことが頭から消え去った。
「ああっ」
「気持ちいいっ」
そんな大きな声で我に返った。ヒロちゃんが大きな声で言っていた。いや、叫んでいた。
「い、いくっ」
ヒロちゃんが叫んだ。ヒロちゃんの穴がぎゅっと僕のちんちんを締め付けた。
「あっいくっ」
僕も負けじと叫んでいた。そのまま腰を打ち付け続ける。ヒロちゃんの体がビクッと波打った。その波は僕の体にも拡がった。僕の心にも拡がった。僕はヒロちゃんの中で射精した。何度も何度も射精した後、僕は崩れるようにひざまずいた。
僕等二人は肩で息をしながら、お互い体を支え合っていた。
この物語はフィクションです。
登場する人物・家・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
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