約束
−24−


「どこまで広がったか試してやるよ」
そう言いながら、ジャニ系もどきはローションを手のひらに垂らして、それを僕の穴に塗りつけた。ゆっくりと指を入れてくる。観客に見せつけるように1本ずつ増やしていく。
「指くらいじゃ満足しないよな」
そう言って、一番小さいディルドを手に取った。
「こんなの、入れてるうちにはいらないよな」
長さ10センチくらい、太さ2センチくらいのそれは、何の抵抗もなく入った。そして、ジャニ系もどきはそれを僕の穴から引き抜くと、自分の穴に差し込んだ。
「こんなんじゃ、全然だめだよ」
そして、それを穴に入れたまま、次のディルドを手に取る。ジャニ系もどきは僕のお腹の上に座る。僕からはジャニ系もどきの背中しか見えない。ジャニ系もどきの指が僕の穴を探るのを感じる。そして、次のディルドが入ってくる。
「ん・・・」
さっきのよりは太い。でも、まだ楽勝だった。
「これもまだまだだよな」
ジャニ系もどきが僕のお腹の上で腰を浮かせる。穴に入っていた一番小さいディルドを抜いて、さっき僕の中に入っていた2番目のディルドを入れる。
「次だ」
そして、3番目。だいぶ太くなってきた。でも、まだ余裕はある。ジャニ系もどきは、僕の中に入れたディルドを、その後、自分の中にも入れた。僕より一つ小さいディルドを穴に入れたまま、次のディルドを僕に入れる。僕はなんとなく感じた。ジャニ系もどきも責められたいんだ。恥ずかしいところをみんなに見られたいんだって。僕には入らないようなディルドが自分には楽々入るんだってとこ、見られたいんだって。

「そろそろきついかな」
もう何本目になるのか分からなかった。ステージの端に並べられているディルドの半分以上が僕の穴に、そしてジャニ系もどきの穴に入っていた。次のディルドはかなり太かった。500mlのペットボトル・・・とまでは行かないけど、それより1センチくらい細いような感じだ。ジャニ系もどきは僕の穴にローションを塗る。そして、それを押し当てた。
「うっ」
僕の穴は、思ったよりも簡単にそれを受け入れた。入るだろうってことは分かっていた。でも、こんなにすんなり入るとは思わなかった。
「まだまだ楽勝か」
そして、自分の穴に入れるジャニ系もどき。彼も簡単にそれを受け入れた。
「じゃ、次はこれだ」
今度こそ、ペットボトルくらいの太さだ。先の、少し丸くなっている部分を穴に押し当てられる。僕は少し力む感じで穴を広げようとする。先が僕の穴を押し広げる。
「くっ」
痛くはない。少しきつい感じだ。でも、まだ大丈夫だ。
「さすが、まだまだだな」
ジャニ系もどきは軽く腰を上げて、僕のお腹の上にそのディルドを置く。その上から腰を落としていく。それは、ジャニ系もどきの穴にすんなりと入って行った。
「次のは・・・太いな」
次のディルドは大人の腕くらいの太さだった。さっきのペットボトルに比べるとかなり太い。
「ゆ、ゆっくり・・・お願い」
僕はジャニ系もどきに声をかけた。たぶん入ると思う。でも、簡単には行かないと思った。
「わかった。ゆっくりね」
そして、ジャニ系もどきはその先端を僕の穴に押し当てた。
「うぎゃあ!」
いきなり、それは僕の穴を突き破った。ジャニ系もどきは全力でそれを僕の穴に押し込んだ。穴が裂けた感触があった。しかも、ジャニ系もどきはそれを何度も出し入れする。
「い、痛、やめろ!」
僕はジャニ系もどきの背中に叫んだ。縛られている体を左右に揺する。でも、そんな抵抗は何の役にも立たない。ジャニ系もどきはその太いディルドを僕の穴に根本までつっこんだ。
「こんなもんで痛いなんて・・・穴として失格だな」
そして、それを抜いて、僕に見せた。肌色みたいなディルドの所々に血が付いていた。
「見てろ」
ジャニ系もどきはまた腰を浮かす。ペットボトルみたいなディルドを穴から出すと、腕のようなディルドを代わりにあてがう。一気に腰を落とす。腕は、ジャニ系もどきの穴の中に一瞬消えた。また腰を浮かせる。そして、落とす。ジャニ系もどきは、僕のお腹の上で、そのディルドを出し入れして見せた。全然平気だった。
「そろそろ楽しくなってきたかな」
そして、ジャニ系もどきが僕を見て笑った。

「次はこれだ」
さっきの腕よりも一回りくらい太いディルドを持っていた。ステージにはあと3つディルドが残っていた。そのうちの2つには見覚えがあった。今、ジャニ系もどきが持っている奴の次が、イモ系がつっこまれた直径10センチくらいの奴、そして、その次が、あの刑事の孫がつっこまれた太股くらいありそうな奴だ。最後のやつは・・・ディルドと言えるようなもんじゃないだろう。ラグビーボールみたいな、人の頭くらいありそうな卵形の物だった。指導官に穴拡張のトレーニングを受けたとはいえ、僕もジャニ系もどきもあれは無理だろう。それどころか、あの太股も無理だ。せいぜいがんばれても10センチのやつまで・・・それも、僕はたぶん無理なんじゃないかと思った。
「ほら、行くぞ」
ジャニ系もどきは楽しんでいた。たぶん、もう僕は限界だってわかっているだろう。その僕の穴を壊そうとしている。穴に押し当てられる。今度はいきなりは入れてこなかった。少しずつ力が入る。ゆっくりと穴が押し広げられていくのを感じた。
いつの間にか、観客席も静まり返っていた。得点が入る音もしない。みんな、僕の穴が広がっていくのを見ているんだ。僕のけつにあれが入るのを見ているんだ・・・
「入れて・・・」
僕はジャニ系もどきにだけ聞こえるような、小さい声で言った。ジャニ系もどきは肩越しに振り返って僕を見た。一瞬、目が真剣になった。僕は小さく頷いた。ジャニ系もどきの手に力がこもった。僕は穴を広げようと少し力んだ。
「うぐぁ・・・」
それが僕の穴に押しつけられた。穴がみしみし音を立ててるんじゃないかと思った。ジャニ系もどきはそれをなんとかつっこもうとしている。激しい痛み・・・でも、僕はそれを穴に受け入れたかった。みんなに見られながら、その太いディルドに犯されたかった。だから、僕は力んだ。
ズボッと音がしたような気がした。穴の奥の方から痛みを感じた。次の瞬間、僕の穴はそれを受け入れていた。
「入ったよ」
ジャニ系もどきが僕を見た。そして、少し驚いたように言った。
「お前、いっちゃったんだ」
僕は頭を起こした。勃起した竿のあたりから胸まで、精液が飛び散っていた。ジャニ系もどきが僕のお腹の上から横に降りた。
「お前、やっぱ変態だな」
ジャニ系もどきが笑いながら僕に言った。少しだけ、軽蔑されているような気がした。
そして、ジャニ系もどきが立ち上がる。彼のお尻から、腕のようなディルドが抜け落ちて、ステージの上を転がった。
「見てろ」
ジャニ系もどきは、僕の穴からディルドを抜くと、それをステージの床に立てて、その上にまたがった。
「くっ」
少しだけ痛そうな顔をした。でも、ディルドはすんなりと穴に入っていった。

「次、やるか?」
ジャニ系もどきが僕に尋ねた。僕は無言で首を横に振った。すると、ジャニ系もどきはステージの端に立っていた男に何か告げてから、刑事の孫に突っ込まれた太股くらいのディルドを持ってステージの中央に戻ってきた。その間に、男が僕を縛っていたロープを解く。ジャニ系もどきは自分の穴に入っていたディルドを抜いて、太股のディルドを床に置く。
「持ってて」
僕にそう言った。僕は太股のようなディルドを床で支えた。
(これに触れるのは2回目だな)
あの時、「お前なら」って若頭に言われたことを思い出した。
「支えてろよ」
ジャニ系もどきはその太股にローションをたっぷりと塗って、その上にまたがった。息を整えて、少し腰を落とす。丸くなったディルドの先端が、僕の目の前でジャニ系もどきの穴を押し開く。半分くらいの太さのところまではすんなりと入っていく。でも、その先はなかなか進まない。
「ん・・・」
ジャニ系もどきが力んだ。そして、同時に腰を落とす。少しだけ、ディルドが入る。それを何回か繰り返しても、まだほんの先端のところしか入っていなかった。
ジャニ系もどきの足がぷるぷると震えていた。ふくらはぎの筋肉が張っているのがわかった。
「くそっ」
ジャニ系もどきがつぶやいた。そして、急にふくらはぎの筋肉の張りがゆるんだ。ジャニ系もどきはディルドに体重のほとんどをかけて、むりやり受け入れようとしていた。ディルドがずるっとジャニ系もどきの穴に入る。つぅっとディルドの表面に血が滴った。ジャニ系もどきの顔を見上げてみる。目をつぶって、痛みに耐えていた。必死の形相だった。
(あの刑事の孫は、これでやられてたんだ・・・)
これが入っていたこと、あの機械で無理矢理ずぼずぼされていたこと・・・目の前でジャニ系もどきが入れようと苦労しても入らない様子を見ながら、僕は改めて驚き、それをしたあの人達を恐れた。
「ぐあっ」
ジャニ系もどきのお尻が下がった。目の前で、そのアナルが太いディルドを受け入れる瞬間を僕は見た。それと同時にジャニ系もどきは体のバランスを崩してステージに尻餅をつきそうになる。僕はあわててディルドから手を離した。ずぼっと音を立てて、ディルドがジャニ系もどきのアナルから押し出された。血とともに、太股のようなディルドがステージに転がる。その向こうでジャニ系もどきが四つん這いのような姿勢で荒い息をついていた。

「俺の・・・勝ちだな」
ジャニ系もどきはあえぎながら言った。そのまま観客の前に這って行き、観客にあの太股のようなディルドを受け入れ、開きっぱなしになっている穴を自ら晒した。僕はそれをうらやましいと思った。さっき射精したばかりの僕の竿は、また勃起していた。
「負けた奴は罰ゲームだよな」
観客に穴を見せながら、ジャニ系もどきが言った。
モニターは、Aが970、Bが1160になっていた。残り時間はあと44分だった。

      


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